この写真、私には「外飲みで調子良くなったオジサンたち」に見えてしかたがありません。すっかり気持ちよくなっているオジサンに、ちょっと飲みすぎて頭痛くなってきてたオジサンも。自分もこのオジサンらと飲みたい。
オジサン。それはいくらでも定義のしようがある言葉ですが今回は「仕事と家庭とを奔走する者」とか「子に人生の主役の座をゆずった者」とか「身体のどこかが痛くて常に調子悪い者」とか、このような要素をかかえた中年男性を指すことにしましょう。そう、私のことです。
そんなオジサンにはオジサン同士でしか分かち合えない憂いがあります。その憂いをこのキットの箱絵を見たときにビンビン感じたのです。こいつらとなら、オジサン外飲みイマジナリーの世界に飛び込めるぞッ!と。
初めて手にする中国メーカーのプラモデルは、ランナー1枚で完結のアニキ4体セット。
サクッと形になりました。まず、精密なディティールに驚きです。メガネのアニキは確かにメガネをかけているッ! さけるチーズを手にしているオジサンもいるッ!
この4名の憂いあふれるオジサンみ。課長、係長クラスの管理職にしか見えません。中央の上級管理職に無理難題を指示されて、現場で頭を抱えているのかの様。「なんか色々キビしいけど、可能なかぎりで良い仕事にしていきましょうよ」とか言ってそう。そんな何かツラそうな彼らをハッピーな世界に連れ出せるのが、モケイの自由さというものッ!
ということで、まずは芝生マットを厚紙にはりつけて芝プレートを作ります。カッターで厚紙切って、両面テープでサッと貼りつけ。
芝プレートの大きさは、ノートPCのキーボードを大地にできる程度で。芝の緑が目にやさしいー。
芝プレートをノートPCにフィットさせ、オジサンたちを鎮座させます。そしてGoogleが開発したバーチャル地球儀システム「Google Earth」を起動。え? これじゃあキーボードが操作できない? そっとズラせば良いのですよ。そっとズラせば。
Google Earthが立ち上がったら、虫眼鏡アイコンをクリック。注目コンテンツ「世界各地の素晴らしいハイキングコース」をクリック。ガイドツアーにゆだねて、オジサンたちと旅立ちましょう。もちろん酒を片手に。
ここはフランス、高さ1,200mの頂上に建つモンセギュール城です。13世紀の宗教団体の拠点でしたが、今ではその歴史にふれながらピレネー山脈の壮大な景色を楽しめるそうで。ピレネー山脈を眺めながら遺跡で外飲み。良いですね―。ここではワインを飲みたいぞ。
ここはアメリカのグランドキャニオン。いくつもの難所を乗りこえてたどり着ける絶景だそうです。それはビールがウマそうだ。そう、ガイドツアーでは360°ビューアに加えて、土地やトレイルの歴史、そこから見渡せる情景をテキストで補完してくれます。おかげでオジサンたちと飲む酒が、妄想が、イマジナリーが高まるというもの。
なお、Google Earthのガイドツアーは現在、欧州〜中東に限った案内となっています。ならば日本も含め、外飲みベストプレイスを探すイマジナリーの旅には限りはないと言えるでしょう。合わせて、リアルで酌み交わし、憂いを晴らす機会が少なくなってしまった友人、知人の「あのオジサンたち」へ、思いを馳せる機会ともしましょう。
では以上、皆さんに良き酒がありますように。エンジョイッ!
ダテツヨシ
「つくる」をテーマに、世間話をしています。