タミヤ渾身の新作プラモ「フェアレディ240ZG」はここがスゴいぞ!

 タミヤの最新作、1/24フェアレディ240ZGが完成した!マスキングなしでクルマの模型が完成するってすばらしいね。好きなボディカラーを選んで吹き付け、慎重に各パーツを組み立てていけば、なんと塗り分け作業いっさいなしでこの姿になります。組み立ては決して簡単ではありませんが、とにかく説明書に書いてあることをきちんと読んで、「オレ流」に走らなければ確実に完走できるはず。レッツ・ドゥ・イット。

 これは静岡ホビーショーで見た無塗装の組み立てサンプル。シートとハンドルが白なのが気になるけど、ボディ色だけ塗ればオッケーでしょ。これはいままでのカーモデルではまずありえない超テクノロジーによって実現しています。どこがすごいかというと……。

 このワクを見てください。カーモデルでいちばん難しいのに避けて通れない「窓の周りのギンギラギン」が激細いメッキパーツによって用意されています。まずこんな細いもんを金型で成形するのが超大変。タミヤのスタッフによれば、「ホントにできるかどうか不安だったので、設計してから試験用の金型で実際に製造できるかどうかテスト。その後本番の金型を彫って量産しました」とのことで、同社にとってもチャレンジだったことがわかります。

 しかもこれ、窓のクリアーパーツとボディの間にピタリとハマらなければいけない。接着するためのノリシロも必要。プラスチックというのは多かれ少なかれ金型から出てきたあとに変形しますし、メッキの厚みだって無視できない。設計上はピッタリでも、実際に工業製品として出てきたときにボディと窓とメッキの曲面が完全に一致しているなんてのは、ウルトラC以外の何物でもありません。

 クリアーパーツにメッキパーツを乗せてみて驚愕。いっさいの隙間もなく、ビターンと合わさります。しかもですね、最近のタミヤのカーモデルのキーワードは「ノリシロ」。クリアーパーツに接着剤が付くと汚れてしまいますし、メッキパーツにはプラスチック用の接着剤が効きません(なので通常は「接着箇所のメッキを剥がしてね」と説明書に書いてあります)。今回の240ZGはタミヤの多用途接着剤(クリヤー)を使ってこれらを組み立てるよう指示されていますし、ちゃんと「接着剤をここに塗ってね」という目印がどのパーツにも用意されています。

▲B1、M1、M2の下に図示されているのが多用途接着剤(クリヤー)の使用箇所

 ヘッドライトカバーの周囲をぐるっと囲むモールもこの通り。クリアーパーツの縁が一段低くなっていて、極薄のメッキパーツがピタッと吸い付くように接着されるのは本当に感動的。これをマスキングして塗るなんて、想像しただけで怖いもんね……。

 メッキパーツの恩恵はモールだけではありません。特徴的なホイールも今回のキットでは3層構造のパーツで再現。繊細なシルバーのラインが整然と並んだホイールがパーツを積み重ねるだけでドーンと出現するのは楽しい。それだけじゃなくて、全体的に「これはどういう意味なんだ……」と思いながらパーツを組み合わせると「ああ、そういうことね!」というアハ体験が多数。先に言ってくれればもっとうまいことやったのに〜と思うところも少なくないのですが、それは2度目3度目の「強くてニューゲーム」で実現しましょう。良いプラモは「組んだ瞬間おかわりたくなるやつ」ですからね。

 金曜にボディ色を選んで塗って、土日で完成!マスキングなしで自分の好きな色に染め上げたZが完成する喜びは最新キットならではの超体験です。正直、プラモをいくつか完成させたことがある人向けのちょっとハードな組み立て工程がたくさんありますが、文句なしのかっこいい完成品が手に入ります。タミヤ渾身の1作、みなさんも手に入れてください。ぜひ!(つづく)

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。