筆塗り上手になりたい外伝/ヘッドルーペと照明で「視力」を拡張《ブースト》せよ!

 プラモデルフィギュアやロボットの塗装で一番時間をかけて丁寧に仕上げるべき箇所はどこでしょうか。それは「顔」です。顔はディティールが集中する場所であり、それゆえ視線も集中する場所。逆に、顔さえうまく塗れてれば万事解決みやむーちゃん。しか~し、面相筆を使った顔の塗装って細かくて大変そうなのよね。

▲素組みにつや消しスプレーしただけのはいぱーギャン子ちゃん。この娘の面相塗装がしたいのです俺は。
▲シールもいいけどちょっとイメージとちがうのねん……
▲まずはイメージトレーニングだ。面相筆で……あああ!!っとはみ出したらどうしよう……

 悩めるモデラー諸君、そんな君達にお役立ち情報を公開しよう。

▲アマゾンで買ったメーカー不詳の「ヘッドルーペ」これが勝利の鍵だ。
▲いいですか?これを装着してみます。
▲おぉ、見える!!見えるぞ!!

 なんということでしょう。でっかい……!でっかく見えます!(当然)しかし侮るなかれ。その大きく見えるということが面相の塗装に最大の効果をもたらすことをあなたは知ることとなるでしょう。
 ちなみにこのヘッドルーペには1.6~3.5倍のレンズが付属してましたが、私はぶっちゃけ一番倍率の高い3.5倍しか使ってません。また、電池を入れればおでこのLEDが光るようになっておりますが頭が重くなるので電池を入れて使ったこともありません。なぜならば!

▲デスクライトを併用しているからなんです。まさにダブルイナズマキック。

 暗い所より明るいところの方が、物が良く見えるのは当然。そして、普段の生活光よりも更にデスク上を明るくしてやることで、プラモのディティールの見え方が全然違ってきます。小さな突起にもより光が当たり、影が生まれ、鮮明に見えるはずです。いつも天井のシーリングライトだけで筆塗りしている方は、デスクライトを使うだけで塗装の精度が飛躍的に上がりますよ。
 写真のデスクライト(クリップライト)は実際には頭より高い位置で使用しているので問題無いのですが、購入を検討される方は光源が目に入らないものがオススメです。それと、自然光に近い昼白色のLEDがよいです。また、部屋の環境に合わせたサイズ、設置方法(据置かクランプなどの取付式)のものを選びましょう。こればっかりは実際に家電屋さんに見に行ったほうがよいかもしれません。
 しかし照明に関してはよくよく調べると山田照明のZライトがよいとか、色評価用蛍光灯、高演色のものがよいとか様々な情景が飛び交っているので、なかなかに沼っぽい世界でした。私はホームセンターで買った安いLEDクリップライトで満足していますが、ハマったときはまた記事を書いてご紹介しますね。
 では実践。

▲タミヤのスミ入れ塗料(ダークブラウン)を使います。キャップに筆がついていて便利 of 便利。
▲ハミ出すと大変……だが、ルーペとデスクライトがあれば大丈夫!!肉眼とは違うのだよ!!

 目のパーツが色ごとに凹凸になっていて塗り分けのしやすいギャン子お姉さま。凹んだ部分がちょうど茶色系の部分だったので、今回はちょっと応用的な使い方。筆を瓶の口でしごいて塗料をがっつり落としてからほんのちょびっとずつ流し込みました。薄いエナメル塗料がグラデーションっぽくなってこれだけでも良い感じ。本来の使い方はこちらを参照してください。

ハイアジ「お姉さま、アレを使うわ」
ギャン子「えぇ…よくってよ」

ハイアジ「うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
※塗料瓶は蓋が閉まってることをよく確認してから振りましょう。

▲これがバスターマシン1号、2号(ルーペとデスクライト)の力!甘く見ないでよね!

 塗装なんて失敗してもリカバリーできるので全然大丈夫……なんですが、こういった細かいところは失敗しないに越したことはありません。手持ちの道具をフル活用してスーパーイナズマキックです。必要なのは鉄下駄を履くような努力や根性ではありません、有効な道具なのです(メガネクイッ)。やってみれば誰でも意外と出来ますよ。

▲まつげを水性ホビーカラーのつや消しブラックで塗ってみましょう。
▲塗料を筆先だけにつけて……スッ……

 ここが一番難関でした、が!うすめ液で塗料を薄めて塗料のノビを良くしてあげれば大丈夫。原液のまま塗るとぼったりして筆がつっかかるのですよね。
 あとは適切な筆を使うのも大事です。今回はすべてタミヤのモデリングブラシ HF 極細を使用しました。いい筆ですよ。

▲詰襟はぺんてるの金の穂で塗ってみましょうか。
▲ビシっと塗れる~~~
▲そして……あっという間に完成!あら〜~いいですね~~~
▲元のキットの出来の良さもあって、顔周辺を塗っただけで完封勝利してしまいました。

 一度、解像度の上がった世界を経験すると、おもしろいことに普段の肉眼での作業も精度が増すんです。これ本当です。まさに模型の見え方が変わる道具でもあります。視力に自信のある方も、無い方も、ちょっと細かい部分の塗装に苦手意識のある人は是非ルーペとデスクライトの併用をお試しあれ。

ハイパーアジア
ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。オタクとプラモデルの関係性を哲学するのが趣味。noteではオタクによるオタクの為のプラモデル感想文を執筆中。