週末が楽しくなる模型をフミテシが独断と偏見でご紹介する「花金プラモ」。今回は僕の世代のテッカマンと言えばこれで、アニメを見たことがない人でもデザインの格好良さや多数のおもちゃ展開、放送当時のバンダイのプラモデルに触れたことで意外と知っている人が多い「テッカマンブレード」です! 中国のプラモメーカー「橘猫工業(オレンジキャットインダストリー)」製のプラモで、それを日本の模型メーカー・ウェーブが輸入販売しています。テッカマンブレードの元のデザインをかなりマッシブにして、各装甲がまるで筋肉のラインを意識したかの様なパネル分割になっているのが特徴です。
近年の線を増やして情報量を増してみせるという一つのトレンドに合ったプラモという印象です。
橘猫工業のプラモは、成型色が素晴らしいです。透けもほとんどなく中間色などもかなり良い色で表現してきます。以前紹介したハンドレッドエッジもとてもナイスな成型色になっていました。
テックランサーの柄にある軸位置が、ランサーの分離&合体状態それぞれをかっこよく持てる位置に設定されているので、多くの人が武器をカッコよく装備させることができます。キャラクターモデルの長物武器って持つの難しいですもんね。ありがたいです。
黄色やグレーの配色のパーツは内側から写真の様な大きめのパーツをはめて、該当部分を露出させることで表現します。これによって色分けと、各パーツのユニット感が強調されて、マッシブなデザインにアレンジされたテッカマンブレードの表面情報量をさらにアップさせています。装甲に対してそのパーツは内から生えているのか? 外から取り付けられた物なのか? その様な視点をプラモを作りながら考えることができます。これガンプラとかのディテールアップをする時に知っていると、ただ線を引くだけよりもめちゃくちゃカッコよくなるんですよね。
組み上がったものを観察していると、各パーツの先端部分は角にもう一面設けて安全にしているものの、それ以外の箇所のメリハリはバキバキにしているので全体がすごくシャープに見えるという昨今のマスターグレードの様な雰囲気を感じることができます。パーツのはめ合わせは少々固いところがありますので、ピンを短めにカットしたりして組んでください。完成すると全高約22cmという大ボリュームなプラモになりますよ。僕はアマゾンプライムビデオで、テッカマンブレードを観ながら組んで超楽しい時間を過ごしたので、ぜひみなさんも週末にアニメ観ながら、令和の世にやってきたDボウイと遊んでください。それでは〜〜。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)