塗装の待ち時間を撃ち砕け!最終塗装決戦兵器「ヒートガン」登場!

 私は塗装が好きです。しかし、塗装には敵がいます。塗膜が乾燥するまでの「待ち時間」です。私は筆塗りすることが多いので、リターダーで乾燥時間を遅らせてムラを少なくしたり、塗膜が完全に乾く前に塗り重ねてグラデーションをつけたりするなど、時間が味方になるタイミングもあります。

 が!塗り終わったら最後、「敵」に寝返ってしまうのです。しかもその存在が「時間」そのものであるというラスボス的展開。乾燥する前に塗膜を触ってしまったときなど、「フハハ、全ての作業工程を無に還してやろう……」などという強力無比な即死攻撃を仕掛けてきます。こいつを倒すには他の作業をしてじっと待つか、山善の食器乾燥機に入れるか、イデオンガンやポジトロンライフルなどの強力な武器でプラモデルを消滅させるほかありません(スパロボ脳)。

 しかし、モデラーの部屋は狭いので食器乾燥機を置くスペースは残されていないし、ましてや第6文明人の遺跡や日本全国の電力を集める装置は一般家庭には存在しません。しかし、アマゾンでなら秘密兵器が購入可能なんですね。それがこれだ。

▲出ろ!!「ヒートガンッッ!!!!」

 こいつで塗装を強制的に乾かしてやると事故が減る上、筆塗りなどは超時短になります。この型のヒートガン、私が模型に出戻ってから今日まで2年間ずっと一緒に戦い続けてきたピカチュウ(相棒)的存在です。100Vで動くので電気タイプです。

良い点その1「サイズがちょうどいい」

 ドライヤーのようなガンタイプのものは結構でかくて、デスク上に置いておくとジャマです。その点、こいつはスマートなイカした奴さ。

良い点その2「温度がちょうどいい」
 ドライヤーよりは強く、本格的なヒートガンよりは弱い。プラモデルに使うにはちょうどいい温度。

良い点その3「スティック状でコントロールしやすい」


 いくら火力が弱めだからといって、ずっと同じ個所にあてていたり、細いパーツにあてたりするとグニャっと変形してしまいます。そうならないように距離を調整したり左右に動かしたりして風の温度を調整する必要があります。口先が細くてハンドリング抜群のコイツならそれが簡単。

良い点その4「フックなどに引っ掛けられる」

 写真のようにスタンドの金具をひっくり返して再取り付けしてやると、フックなどに引っ掛けられます。お便利。

良い点その5「ヒートガンという名前がかっこいい」

 コブラの「サイコガン」、Sガンダムの「ビームスマートガン」と並んで「日本3大かっこいい〇〇ガン」のひとつに数えられています。かっこいい。

良い点その6「手に養生テープで巻きつけると強くなった気がする」

 エルガイムみたいでかっこいいぞ!小学2年生のマインドを忘れずに大人になるとこうなります。

 では、実際の使い方ですが……

▲私はサフを吹いたプラモの乾燥によく使います。

 基本はサフを吹いたら乾くまでじっと放置ですが、何かにぶつけてしまったり、ほこりやゴミが付着することがあります。その前にヒートガンで、ビャッと軽く乾かすと事故が減るんですね。表面のテカリがある程度なくなったら10分程度で触ってもOKコンピューター。ただし、塗膜はそれなりに弱いので注意。

 私は正直サフ吹いてヒートガンで荒く乾かして5分ぐらいで塗装してしまうほどせっかちです。ここら辺は自己責任で。わかるな?

 筆塗りでの重ね塗りは下の塗膜が半乾き状態のままでやるとグズグズになってしまい大惨事に。そんなときもヒートガンで乾かせば問題ありません。他の色を塗装したりして時間を潰す必要がないので超時短になりますよ。

 そしてここからは超応用編。ふと思いついて前回作ったジオラマに、ウォーハンマーのクリーチャー「ヴォルテミス」とタミヤ1/48MMのアメリカ歩兵を配置たものがこちら。

▲「なんだありゃ!!逃げろ~~!!」

 ウォーハンマーの駒はノンスケールなのですが、1/48換算とすると結構いい感じになります。ただ、これだけではちょっと面白みに欠けますね。そこで禁断のテクニック。

▲歩兵をくるくるまわしながら3分程度ヒートガンを至近距離からあててやります。
▲プラが全体的にやわらかくなったら、軍手やラジオペンチなどでぐにょーっと伸ばしてやります。黒魔術!
▲ジオラマに接着したら完成~~~!「恐怖!異世界《ケイオス》からの使者!!」
▲「魔封波だっ!!」「え!?逆、逆ぅぅぅぅ!!吸い込まれる~~」

 このように、プラを柔らかくして曲げることも簡単にできてしまいます。これで表現の幅がぐっと広がリングですね!細いパーツはホントに一瞬でひしゃげてしまうので、その点だけ取り扱い注意ですが、火を使うよりは全然コントロールが効きます。

 破壊と創造の無限力(ちから)、ヒートガン。工具パーティに加えてみてはどうでしょうか。時短にも創作にも「こうかはばつぐんだ!」今年の夏は更に熱くなりそうだぜ……!!

ハイパーアジア
ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。オタクとプラモデルの関係性を哲学するのが趣味。noteではオタクによるオタクの為のプラモデル感想文を執筆中。