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ヒコーキ模型早作り/『スケールアヴィエーション』最新号で、プラモを高速で作る効能を体得すべし!

 初めての登山でエベレストにはいきなり登れない!歩くってどういうことだ、山で飯を食うってどういうことだ、山で寝るってどういうことだ、雪があるってどういうことだ?……それらの要素をひとつずつ体得して、強化して、すべてが上手くいくと信じられるようになって初めてチャレンジできます。
 日帰りハイキングとエベレスト登頂は、そういう意味でつながってるんだよね。例えば息を呑むようなすごい作品を完成させるモデラーだって、いきなりチョモランマみたいな山にアタックしてそれを成功させたわけじゃない。もちろん、プライベートでは息抜きにちょっとした模型を楽しんだり、新しいツールやマテリアルをちょろっと試したり、「いわば日帰りハイキングのようなプラモ遊び」もうまいのだ。

 早作りといっても「お気楽極楽、適当に作りましょう」という話じゃありません。手を抜こうとか、諦めようとか、そんな話でもございません。たとえばすぐカタチになるプラモを見つけるたり、完成したときに楽しいと思える作り方をイメージしたり、どこに自分の満足ポイントがあるのかを見極めるというのも超大事。
 達人と呼ばれるようなベテランモデラーがサクッと仕上げたプラモがどうしてかっこよく見えるのか。それが本当にただ「上手い」からなのか、肩の力を抜いて楽しんだ様子が伝わってくるからなのか……。スケールアヴィエーション最新号のキーワードは「マインドセット」というところにありそう。
 付録のDVDは松本州平というベテラン中のベテランアニキが3日間でタミヤの1/48 P-51Dマスタングを完成させる様子がまるまる収録されています(nippperはその聞き手と構成を担当しました)。でも、そこに目の飛び出るようなテクニックや特別な達人技はほとんど出てきません。ずっとニコニコ、ときには関係ないことを話しながら、食べるものや聴く音楽だって模型を楽しく作るための活力になってるんだということがよーく分かる映像になっていますので、この記事を読んだ人は全員観ること!

 さて、からぱたからの宣伝です。チェコのエデュアルドが1/48のゼロ戦を発売します。日本では超有名なこの機体、じつは欧米では「旧ザクかな〜」くらいにしか思われていないので、海外製の新キットが出るというのは超大変なこと。

 さらに、ニュージーランドの伝説的メーカー、「ウイングナットウイングス」のスタッフが再集結してスタートを切った新メーカー「Kotare」について、メールインタビューをベースに構成された日本で初めてのまとまったテキストがこちら。ウイングナットウイングスに起きたこと、Kotareが目指していることについてかなり充実した内容になっています。

▲もちろん巻頭のヘッドラインインフォメーションもnippperのサポートでお届け

 シットバック&リラックスで楽しめる内容と、濃いぃテキスト満載のスケビ最新号。慌ただしい年の瀬ですが、いつも高みを目指して息苦しい気持ちになっている人にこそ読んでもらいたい(そしておそらく来年は緩急をつけたモデリングができるようになっているはず!)ので、なる早で確保してください。DVDが付録の号は毎度完売必至ですので、ぜひ!

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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