仕事が納まったら筆塗りだ。「年末年始のヒコーキ模型早作り」。

▲2021年もお疲れ様。今年あったことを色々思い出しながら筆を動かす年末も良いものだ

 小スペース、自分の目の届く範囲のステージで繰り広げられる模型完成までのミュージカル。筆塗りは僕にとってそんな感じ。ひとアクションでの変化の仕方が目と指先からダイレクトに伝わる。はみ出さない様に呼吸を止めて筆を動かすときは、まさに劇中の緊迫シーンの様。心臓がバクバク。うまくいくと思わず大きく息を吐いてしまうほどだ。

▲僕は筆塗りをしていると、思った様な雰囲気にたどり着かない感じに必ず直面する。昔はくそ〜って思ったけど、今は大丈夫。筆ムラや塗料を抉ってしまったところは後でどうにでもなる。乾いてから塗れば大丈夫さと焦らずまったりやるのだ
▲2021年からこの手袋をつけて筆塗りをすることにした。指紋をつけたりして模型を汚す危険を減らすことができる。でも自分は手袋を外した時にうっかり触ってしまい指紋をつけてしまうこともある。そんなトラブルが起きるのも自分の模型だと理解していれば、まぁ〜しょうがないなという気分になる
▲筆のタッチを変えたければ筆を変えてみればいいのさ〜

 僕はせっかちだから、ついつい同じ筆(または同じシリーズの筆。例えばタミヤのモデリングブラシPROIIシリーズだけで塗る)でいろんなところを塗り込んでいこうという「ゴリラ塗り」をしてしまう。同じ筆でタッチを変える様な器用さは僕にはなかったのだが、重ね塗りの際に「筆を替える」という単純なことをしただけで、表面に異なった筆のタッチが生まれ、雰囲気がとても良くなった。そんな経験をすると筆に対する見方も変わるもんだ。

▲クリアーカラーは塗装表現の幅を広げてくれるから、本当に大好き

 僕は筆塗りをする際に、クリアーカラーでその模型のシチュエーションにあった色を表現するのが好き。今回塗った零戦はお外で撮影しようと決めていたのと、空の色を受ける零戦のイメージが好きだったので、タミヤアクリルのニュートラルグレイにクリアーブルーを少量混ぜたものを最後の重ね塗りの際に各パネルの中央とかにちょんちょんと塗った。そして下面は影になるので、スモークを混ぜたニュートラルグレイを塗って影で暗い雰囲気にしている。普通の塗料を混ぜると塗料が濁ったりしてこの様な表現が難しいのだが、クリアーカラーなら塗料を濁らすことなく青みや赤み、暗くしたりできるのでおすすめ。

▲デカールを貼る瞬間は筆塗り塗装のハイライト。デカールのシャッキリ感が模型をピシッとまとめてくれる。だからデカールを貼るまで筆塗りを諦めないでね
▲最後はMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンで各部を汚す。ウェザリング塗料と筆塗りの塗面は相性が抜群。ウェザリング塗料は僕と模型の仲人になってくれる
▲雲と夕日を背景に入れて、カメラのシャッターを切る。模型が完成してよかったと本当に思う時間

 グレー一色だったプラモが、1日で僕のステージからお外へ飛び出した。僕はこんな感じでガシガシとダイナミックに塗っていく筆塗りが大好きだ。短時間で思いっきり模型を楽しみ、完成させることができると、これからの自分にもなんか自信がつく。今日はめっちゃやれたな〜って。そして明日も楽しもうって僕はなる。僕は早作りでスイッチが切り替わるようだ。まぁ模型が一つ完成すると何かあなたの中でも気持ちが切り替わると思う。年末年始、ざっとなんか完成させることでまた違ったプラモの楽しみ方が見えると思う。仕事が納まったらあなたなりの方法で一気にプラモを作ってみようぜ!!

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フミテシ

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。