クルマのプラモデルに起きた革命/タミヤの最新作は「異次元のおもてなし」で超速完成間違いなし!

▲ニッパーと接着剤を持っていれば、土日で絶対にここまでたどり着けます。

 「カーモデル、ちょっと怖いな」と思っているそこのアナタ!わかります。ツルツルテカテカのボディ、扱いのむずかしい窓やライトのクリアーパーツ。作業が進めば進むほど緊張感の増す組み立て工程。とにかくカーモデルは敷居が高い雰囲気だし、難しそうな感じがあります。しかし、このプラモは「絶対に完成までノーミスでたどり着けるようにしておいたぞ!」という送り手のメッセージがすべてのパーツに込められた超傑作です。本当に感激したので、このクルマに興味がある人もそうでない人も、カーモデルを組んだことがある人もそうでない人も、絶対に触っておくべきスーパーキットなので、nippper的には「マストバイ」の太鼓判を押してオススメします。

 用意するものはニッパーと接着剤とピンセット。そして、あなたの好きな色の缶スプレーを一本だけ買ってきましょう。もちろん、カーモデルの心得がある人ならばふだんの模型製作に使っている道具を取り出してきてもOK。ただ、この製品は複雑な立体構造とスマートな色分けをは本当に「プラモの基本的な動作」だけで堪能することができるというのが最大の特徴です。切る、貼る、(+缶スプレーを1色だけ吹く)という動作ができれば、必ずゴールできます。

▲パーツをニッパーで切って
▲パーツを合わせたら流し込み接着剤をちょんと流しておしまい。この繰り返しです。

 ボディのパーツは真っ白です。私はブルーバイオレットの缶スプレーに一目惚れして、これをランナー(パーツがくっついている枠)のまま、ドバっと吹き付けました。箱を開けたらまずボディのパーツ(Aランナー)をまるっと塗るのが最高。Gランナーにはブレーキキャリパーやフロントエアロフィン(これは実車でもアクセントカラーになっているみたいです)がくっついているので、そこだけ切り離してお好みのアクセントカラーで塗っておくと、「それっぽい仕上がり」になります。

 ボディの塗装が乾いたら、あとは説明書の指示通りにドシドシ組み付けていきます。実車で黒いところはちゃんと黒いパーツになっていますから、ただ切って貼るだけで上の写真のような仕上がりになります。面倒なマスキングもないし、取付角度が不明瞭な場所もいっさいなし!用意されたカーペットの上をしずしずと歩いていけば、約束の地にたどり着きます。「これ、ホントに自分で組んだの!?」って自分で驚くくらいに。

 シャーシはボディほど気を使わなくてもどんどん組み上がります。サスペンションやステアリングの構造、フレームにみっちりと収まったエンジンと排気経路が立体的に絡み合ってみるみるうちに複雑な機械になっていく過程はエクスタシーの連続!ただひたすらに「すっげー!」と叫びながらおもてなしを受けましょう。シルバーと黒のパーツがうまく配されていて、塗らなくてもメカメカしさは満点。

 今回は気持ちに余裕があったので、ボディが完成した後にGランナー(プラスチックは白)にあるハンドルやダッシュボード、シートのクッションをつや消しの黒で塗ったほか、ブレーキキャリパーとフロントエアロフィンを赤みのある黄色で、ホイールをシルバーに塗装しました。どれも缶スプレーでドンピシャの色があれば30秒ほどで終わる作業なので、お小遣いに余裕がある人はボディ色以外に「ボディ色に合うアクセントカラー/つや消し黒/シルバー」の3色を買うのもアリ!

 この先の展開はどうなるんだろう!?と興奮のあまりページをめくる手が止まらなくなるように、ひたすら「ここはどう組み合わさるんだろう」→「わ、思ってもいなかったところとピッタリ合う!」という驚きにグイグイと引き込まれ、日曜の午後だけで完成してしまいました(前日にボディを塗装しておくと、次の日は組み立てだけで終わりますよ!)。

 さて、こうしてビュンビュンと完成してしまったタミヤの「1/24マクラーレンセナ」ですが、どうしてこんなに素早く作れるのか、他のカーモデルとは何が違うのか、そしてこれからのクルマ模型はどうなるんだろう、というのを次回の記事でお届けします。キットレビューの前段階として「素晴らしいキットだし、必ず完成するぞ!」ということをお伝えしたかったので、まずはここまで。いやはや、みなさんも次の週末に作ってください。ホントにビビります。「カーモデルがこんなに簡単に完成してたまるかっ!」と叫んでいるうちに、きっと完成していますよ。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。