見てから作る?作ってから見る?自衛隊車両プラモの楽しみ方

 「あの店のニンニクラーメンを食いたい」ではなく「お昼何食べよう?」というノリでプラモを選ぶことってありません?私はよくあります、いつもそうです。先日も模型店へ行き「今日はちょっとタイヤのあるプラモを食したい気分かな?」と商品棚を眺めていたら、タミヤ&ファインモールドのダブルネームで発売されている偵察バイク&高機動車セットがあり、「そういえば基地祭でこの車両の写真撮ってたな」ということを思い出したので買うものが決まりました。
 陸上自衛隊の高機動車は災害派遣のニュースでも見かける事も多く、駐屯地の基地祭では体験乗車をやっていたりと比較的身近な車両。これはファインモールドが2014年に発売したプラモで、東日本大震災後ということもあって災害派遣のデカールも入っており、時代を反映した感じでなかなか良いです。

 自国の現役車両なので形状はバッチリだし、モールドもシャッキリとしていて「これぞ現用装備」という感じの端正さがあるのですが、高機動車の車内に入った時に気づく内側から見える外装パネルの裏のモールドやフチの折り返しや補強用の丸穴等々、「実物を取材しました」と感じられるのが本当に良い。
 取材で”全部見た”からなのか、足回りは何もないフレームにサスペンションベースを組み付ける構成でパーツは多めなのですが、落ち着いて作業すればバチピタで組み上がるし、細いパーツが組み合わされる事でガッシリとした足回りになっていくのは、こういう車両プラモの面白いところです。

 キャンバストップ(幌)の窓パーツは柔らかいビニール製の窓を再現するために波状の凸凹になって幌のシワと繋がるように造形されているのですが、これも糊代部分の形を変えることで接着場所を間違えないようになっていて、裏から接着したあと表から見ると幌と窓のシワがきれいに繋がっていてテンション上がるし「本物と同じだ」と声が出るくらい。
 塗装はクレオスのC518「OD(オリーブドラブ)色2341」で塗装。ミリタリー系車両としては珍しく「半ツヤ(半光沢)」なのですが、これが実車のツヤの感じそのままだったので汚しは行わず、基地祭で展示されているようなきれいな状態にして完成です。

▲幌と窓のシワが自然に繋がりつつ、素材の違いも感じられるところがイイ

 デカールは4種ありますが、部隊表示とナンバープレートの番号が別に付属しているので、各地の部隊車両にもできます。今回は自分の撮った実車の写真を見ながら作っていたので撮った時のことも色々と思い出し、デカールを貼る頃には「この写真の車両を再現するのが一番アガるよね」ってことで、付属の数字デカールを切り貼りして「自分の知っている(撮った)車両」にしてみました。
 実際にやってみると「どこかにあるかもしれないモノ」から「実体のある身近なモノ」へと存在感が激変するので、「実際に見たものを作る」というのは思っている以上に楽しい。よく見かけるけど詳しくは知らなかった自衛隊の車両ですが、プラモを作るときは個々のパーツに向き合いながら作るので、プラモを作った後に実物を見ると「実物もプラモと同じ形だ」という逆発見があります。みなさんも、ぜひ。

角材
角材

軍艦や軍車両・装備の俺得な細部写真を撮ったり、ユルユルと模型を作ったりする人。 地方在住なので流行や情報に取り残されてますが、辺境から眺める景色も悪くないかなと。