色付きのガンプラをチョイ塗りするなら、サフ代わりにつや消しコートしませんか?

 フミテシがムシャガンダムをシタデルカラーで塗っているのを見ていたら「いいなオレもやりたいな」と思うようになってしまい、ところが自分の心に刺さるBB戦士というのがなかなかございませんねというのが最近の状況。しかしプリキュアを見るために全録マシンのハードディスクを漁っていたら、新番組のアイコンが付いた『SDガンダムワールド 三国創傑伝』を見つけてしまったんじゃ。正直モビルスーツデザインはめっちゃカッコいいし、三国志とガンダムが合体していたらおもろいに決まってんだろ……と思ってとりあえず観てみたら、めちゃくちゃ感動してしまったんですね〜。

 カクカクしたSD体型のモビルスーツが杓子定規なリギングで動くのかと思ったら、それぞれのユニットの形状が有機的に変形しながら派手なアクションをカマしています。ドラマパートも目の演技だけでこんなに表情が出るもんかと驚く仕上がり。「いや、SDガンダムってわりと昔からそういうもんですよ」というツッコミもあるかもしれないけど、とにかく新番組の新プラモがお店に潤沢にある状況がなんだか嬉しくなって、とりあえず張飛ゴッドガンダムと貂蝉クシャトリヤを買ってきたのでありました。

 張飛ゴッドガンダムは色分けがマジでスゴい。はっきり言って組んでシール貼ればほぼパッケージのイラストと同じになる。どっこい、貂蝉クシャトリヤのほうはデザインがかなり複雑なので無塗装だとやや物足りない仕上がりになりそう。とは言えプラスチックは5色に分かれているから、コマゴマした部分だけ塗装で補うのが良さそうですね。

 で、「よし、塗装するぞ!」と言ってグレーとか黒の下地塗料をドバーッと吹くと、すべての面を自分で色付けしないと「完成」に至らない。成型色は活かしながら、気が向いたときに水性塗料でペロペロ塗りたいというときはどうすればいいのかちょっと考えて、ランナー状態でサーフェイサー代わりにつや消しクリアーを吹くことにしました。

 GSIクレオスの「水性プレミアムトップコート ツヤ消し」を使えば、パーツの色を変えずに落ち着いたツヤ消しにしてくれると同時に、水性塗料を塗るときのアシとなってくれるはずです。ツルツルの表面だと定着にやや不安のある水性塗料が、ツヤ消しの粒子の上であればすんなり定着してくれるので、ノビもノリも良くなるのではないか、と思いました。結論としては正解。他のつや消しスプレーと違って白っぽくならないのにバシーッと艶が消えて、水性塗料もビシッと定着してくれます。

▲ツヤ消しだとシタデルカラーのノリが良いですね。

 プラモの塗装ってどうしても「全体を塗料で覆って完成」か「部分塗装して最後にトップコート(じつはこれも全体をツヤ消しとか半ツヤとかのクリアー塗料で覆っている)」と思いがちだけど、その理論で言えば、先に全部ツヤ消しでコートすればまず完成です。そこに「この色足したらもっと良くなるじゃん」というのをシタデルカラーでちょこまか塗り足していくと、100点がいつの間にか110点になり、150点になり、やればやるほど点数が上がっていく。なんてポジティブ!

▲タミヤのモデリングブラシPROIIを使うとめちゃ細いところもイケる。はみ出したのはあとでどうにかします。

 まあ言ってしまえばマインドセットみたいなものかもしれないんですけど、色のついているプラモを一度真っ黒とかグレーとかで下地処理するのはゴールから一度離れて最終的な高みまでえっちらおっちら歩くハードな山登り感覚があったんですよね(もちろん仕上がりの面から見ればこうした工程が必要なこともままあります)。

▲塗り絵、楽しいんですよ。

 そこで、ひとまず手近なプラモはつや消しコートしてしまう。これだけでもいきなり質感がしっとりするから嬉しい。そこにチョイチョイと色を乗せていくと、ロープウェイで山の中腹まで一気に行ってから、山頂をしゃにむに目指すのではなくタラタラと歩くハイキングのようで楽しいなぁと思ったのでした。

 もちろん「どっちかを選ぶべき!」ではなくて、プラモの仕様やその日の空き時間によって歩き方を変えてみることで、プラモを細長く楽しむことができるんじゃないかな、と思ったのでした。サフ代わりにつや消しコート、「完成」の位置を気ままにズラしながら実用性もあると思いましたので、ちょっとこれからも提唱していきたいと思います。みなさんも、ぜひ。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。