あっという間に完成する「超スペシャル試作飛行機」。3年越しで、思い出を形に。

▲全天候作戦能力、短距離離陸、低空での超音速飛行、1850km以上の航続距離を持つ核兵器搭載爆撃機という過大な要求に立ち向かった英国空軍の試作爆撃機

 2017年9月。英国にあるイギリス空軍の博物館「ロイヤルエアフォースミュージアム・コスフォード」で僕はこの怪鳥と初めて出会った。英国のコスフォードとダックスフォードの世界に2機しか現存しないイギリスの試作爆撃機。その衝撃の出会いから3年、ついに僕はこのTSR-2をプラモで楽しむことができた。ピットロードの1/144。正直nippperを始めていなかったら、僕は1/144スケールの飛行機模型に目をむけていなかったと思う。1/72、1/48、1/32と言った飛行機のメジャースケールばかりを追いかけていたと思う。クリスチさんのSWEETの記事は僕にもう一つ新たに飛行機模型の楽しさを教えてくれた。そしていつかはTSR-2を作ってみたいと思っていた僕の気持ちをそっと押してくれた。だから僕はピットロードから発売している1/144のTSR-2を手に取った。君はどんなキットなんだい?

▲航空機の博物館を訪れたのはこの「コスフォード」が初めて。英国の試作機の洪水で初めてを知るなんて今思うとすごい贅沢。脳は焼け死にました
▲ロイヤルエアフォースミュージアム・コスフォード。ロンドンから約2時間の地にある広大な博物館。異国の地でひとりで特急に乗り向かう緊張感。そしてTSR-2はその序盤でいきなり現れるのだ。面喰いますよ、そりゃ
▲ダックスフォード帝国戦争博物館。こちらは映画「バトルオブブリテン」や「メンフィス・ベル」のロケ地にもなった場所。コスフォードよりも広大で、各場所にエントランスまで戻るまでに何分かかるよという表札もあります
▲航空機の佃煮状態のダックスフォード。そんなぎゅうぎゅうの中でもTSR-2は異彩を放っています
▲ピットロードのTSR-2の成型色は、絶妙にアイボリーな白。もう塗らなくてもあのかっこいいTSR-2の姿が手に入ると確信してしまいます
▲胴体は上下分割。左右割のように天面に合わせ目がこないから素敵
▲TSR-2において数少ない白以外の部分「エンジンノズル」。これだけ切り取って缶スプレーや筆塗りでさっと塗ってあげれば最高のアイコンになりますね
▲小スケールでも「人」がいるのはすごく嬉しい!
▲あの特徴的な淡いラウンデルなどが入ったデカール
▲キットは脚庫扉、兵装庫扉を閉じた状態にできるパーツも付属。そして台座も付属するので飛行状態で展示も可能。この状態ならさらに早く形になるっす。僕は脚を出している姿が目に焼き付いているので、開いている状態で製作
▲この状態まで5分です。パーツのハマりも悪くなく、5分で怪鳥の全貌が見えます。超楽しい
▲TSR-2のオリンパスエンジンの半身を味わえます。刺身でいきましょう
▲本当にあっという間に組み上がります。1時間でTSR-2の、しかも充分に満足できるボリュームのプラモが手に入るんです。正直迷う箇所はひとつもありませんでした

 そしてこれまでnippperで紹介してきた「タイヤを黒く塗る」、「素組みにデカールを貼る」「水性プレミアムトップコートの光沢でコートする」、「シタデルカラーで細部を塗る」を実践してみたのがこちら。この白い成型色だからこそできること。グレーの成型色ではできないことです。どうぞ。

▲僕が見たTSR-2は輝いていました。光沢です。そしてラウンデル(丸いマーキング)というものはなんでこんなにかっこいいのでしょうか?これを貼るだけで一気に見映えが変わります
▲飛行機模型でタイヤのワンポイントは非常に効きます。そしてTSR-2ならエンジンノズルも欲張って金属色を塗っておけばもう完成っすね
▲さらに欲張ってキャノピーも塗り塗り。筆塗りでベロベロだけど、俺は満足!
▲そしてもう気がついていると思うけど、下にはクリアーの下敷きを敷いて撮影
▲iPhoneXが台座になるくらいのサイズだよ

 お土産。僕は旅の最高のお土産である「感動」を手に取るのに3年かかってしまいました(デラーズフリート!)。でもnippperでプラモの見方が増えていなかったら、感動を手に取ることはできなかったかもしれません。そしてそのような感動を満たしてくれる手に取りやすいプラモが世の中にあるのに、見えていなかった自分。まだまだプラモを楽しめる伸び代はそこら中にあるんだ!と、今回このピットロードの1/144 TSR-2が教えてくれました。出会えて本当に良かったと思っています。きっとあなたにとってもそんなプラモが近くにあるかもしれませんよ。

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フミテシ
@neofumiteshi

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。