プラモにもいろいろありますけど、SNSを見ているとなかなかにハードルが高くてみんな困ってるな〜と思うことが多いのが、クルマのプラモ。乗用車はキレイに洗車されてツヤツヤに輝いているのを作りたくなるんですが、どうすればツヤツヤになるかというのは昔からいろいろな参考書が売れるくらい難しい課題です。どっこい、最近は強力無比なスプレーがあるんですよ……という話を友達から聞いたので、苦手意識というか食わず嫌いでいちども成功したことのなかった「ツルンツルンのクルマを作る」というのにチャレンジしてみようと思ったのです。

失敗したら嫌なのはみんなもオレも同じ。まずは安くて小さいのでチャレンジ。で、小さくて安くて速攻完成する可愛いクルマのプラモを探します。このnippperでも何度も紹介しているタミヤの1/48MMシリーズにはフォルクスワーゲン TYPE 82Eというのがラインナップされていまして、要はみんなが知ってるビートルですよビートル。ちっこい!パーツ少ない!これなら勝てる!

ボデーのパーツがゴロンと入ってますので、これにツヤ有りの赤を吹きます。赤はエアブラシでもスプレーでもいいし、乾燥をじっくり待てる人ならば筆でちまちま塗っても大丈夫ですが、筆できれいな面を作るのはとっても難しい。家の外でパッと吹けるならば、缶スプレーでドシュッと行くのがイイでしょう。吹きすぎて塗料が垂れると厄介なので、様子を見ながら。こういう塩梅は文字だとなかなか伝わらないので、こんど動画でも撮りましょうか。
上の写真を見れば分かるとおり、これでも結構つるつるした表面になります。とはいえ、ツヤのエッジが微細なギザギザになっていて、景色が映り込むほど平滑ではありません。

GSIクレオスの秘密兵器、「水性プレミアムトップコート 光沢」です。「私、失敗しないので。」と自分に言い聞かせましょう。これまた缶スプレーなので、さっきの赤みたいに注意深く吹きましょう……と書きたいところなのですが、このスプレーを紹介してくれた友人曰く、これまで私が失敗してきたのは「様子を見ながらちょっとずつ吹く」というのをやっていたからだそうなのです。なんということ……。

このスプレーできれいなツヤありの表面を作る秘訣はただひとつ。とにかく全体がバッチリ濡れた状態までビビらずに吹きまくること!パーツをぐるぐる回しながら、テロンテロンになるまで吹きます。

ほら見ろ!なんか凹んだところにクリアーがめっちゃ溜まってるし、溜まりすぎたところ(ドアノブとかリアフェンダーの前の逆エッジ)が真っ白になっとるやないかい!湿度が高い日だったし、このプラモはもう終わりじゃ……おれのツルンツルンライフは一生訪れないのじゃ……。そう嘆きながら浴室乾燥にぶち込みます。浴室は家の中で最もホコリが少なく、乾燥機能が付いていれば無敵の模型乾燥ブースとして活躍してくれますのでバンバン使っていきましょう。
そして翌日……。

うおー!白いところは完璧に透明さを取り戻し、各エッジもビシッと出ているじゃありませんか……。そしてルーフに映り込むPREMIUMの文字が見えるでしょうか。YAZAWA、クリアーコート完全に理解したね。研ぎ出し? オレはしないね。
ということで今日はボデーを真っ赤にし、テカテカにするところまでたどり着きました。これを適当に塗ったシャシーと合体したらさぞかし可愛いビートルが完成してしまうぞ……ということで、その話はまた後日。
これを読んだ人は、クルマやロボット、旅客機などなど「なんとなく敬遠していたジャンル」にももうチャレンジできます。水性プレミアムトップコート 光沢、略して「プレコーの光沢」を信じてテカテカの世界に飛び込んでみて下さい。「いやー、クリアーコートって難しいじゃん」って思っている人ほどビビると思います。コツは「こんなに吹いちゃって大丈夫なのかよ!」という気持ちになるまで吹くことですよ。
みなさんも、ぜひ。
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