
「チーズです」と言われてしまえば確かにそんな気がしますが、円盤状のパーツが収まったランナーが4つもあると何が何だか。それでも、そういわれるとチーズに見えてくるから仕方がない。
ミニアートのプラモデル「1/35 チーズ売りセット」は多種多様なチーズが入っているであろうという好奇心につられて買ったプラモデル。そのワクワクをひっくり返されたように感じ、それでもしばらく眺めていると頷かざるを得ない状況へと心境が変化するのはプラモデルならではの面白さですし、塗装を前提としたグレーのプラスチックだからこそ発生する事態とも言えるでしょう。

それにですね。円盤がチーズだと思える気分を盛り上げるのはなんといったってこの台車です。とにかくこれが本当に精密。足回りのパーツやフレームがしっかり細くて、うまくできたときの満足感はとても高い。複雑な作業が何度も続くわけではなく、丁寧にパーツを切り取って、じっくりと貼っていくだけなので落ち着いて作業をすれば作れます。1/35という小さな世界に着実にチーズ売りがいるシーンが立ち上がっていく実感は間違いなくここにあります。

台車づくりにひと苦労した後に他のチーズを眺めてみるとそれらしい形をしたものがたくさんあって「こっちはチーズだな」なんて思ったり「これもチーズだね」なんて知ったかぶったりしますが、私はそもそもチーズの種類は知っていてもどんな形状でどんな風に売られているのかをよく知らない。

なので、円盤状のチーズもどういった種類のものなのかは分からない。調べようにも「チーズ 巨大 円盤」みたいなフレーズで検索することしかできずどうにも要領を得ません。デカールに書いてある文字をヒントにたどたどしくたどり着いた真相は「エメンタールチーズ」というもの……ってこれはよく海外のアニメに出てくる穴の空いたチーズのことか!「チーズです」と言い張ってるだけのような円盤はの正体は誰もが思い浮かべるあのチーズを模したものでした。