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今夜のメインディッシュは「タイヤの輪切り」です。ミニアート ソビエト フィールドキッチン2 KP-42 牽引馬2頭付

 戦車模型の世界で大人気のモチーフが「フィールドキッチン」。戦場での食を支える大事なものです。日本ではタミヤのキットが人気で、多くの人に愛されています。また、先日開催された全日本模型ホビーショーでは、ファインモールドが旧日本軍のフィールドキッチンとも言える「帝国陸軍 野戦炊事セット」の発売を発表しました。

 そんな人気のフィールドキッチン。先日模型店に行ってみると、ウクライナのメーカー・ミニアートからもソビエト軍のフィールドキッチンが発売されているのを発見しました。馬に牽かれたフィールドキチン……これは作るの楽しそうじゃんと即購入。発売中のタミヤの「動物セットII」ともいろいろと相性も良さそうだし、僕が今はまってる草の景色にも合いそう。早速開けてみると……。
▲めっちゃ細かいやん!! 作ってるうちにお料理冷めてしまうわさ〜〜〜

 フィールドキッチンも変わらずのミニアートな姿勢でございました。ミニアートはディテール表現を細かなパーツに分けて表現してくるメーカーの最先鋒。フィールドキッチンもありとあらゆるところがパーツ分けされています。よく切れるニッパーと、ピンセットが必須です。そして何よりインパクト抜群だったのが「タイヤの輪切り」です。

▲パーツの縁を見て!! なんかディテール入ってる!!!

 やりたいことはめっちゃわかる!! タイヤのトレッドパターンを表現したいので、1枚1枚輪切りになっているのです……。おじさんはドーナツ状でいいのよ!! こんなにスライスしなくてもいいのよ! と心ではなく声で叫びました。

 実際にタイヤ・ホイールのパーツを並べると、今夜は君とランデブーだね! って気持ちになり、他のランナーを製作の邪魔にならないように箱に戻しました。

▲外側になるタイヤ(3枚のスライスを接着)、内側になるタイヤ(4枚のスライスを接着)でホイールをサンドイッチしてタイヤが1本完成します

 パーツを並べると、ウルトラマンの八つ裂き光輪(すごい技名ですよね)もびっくりな数の輪が目の前に。こんなにたくさんパーツがあっても、完成するのは台車のメインとなる4本のタイヤと、予備タイヤ1本。

▲タイヤってさまざまな表現でプラモ化されていて面白いっす

 ゴム製のもの、プラでタイヤ部分のみ1体成型されたもの、このように輪切りにされたもの。タイヤって本物は見た目以上にディテールも細かいので、メーカーのさまざまなアイディアが盛り込まれるパーツなんだと再認識。ミニアートのタイヤは作るのは確かに大変だけど、完成するとその塊感にグッときます。フィールドキッチンでもタイヤはとっても目立つ部分だから、ここまで気合を入れたんでしょうね。馬とか、台車の細かさにも驚きましたが、何よりタイヤは伏兵であり、本プラモのメインディッシュとなりました。おしまい。

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)

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