「宮崎駿って凄ぇ」といまさら思っている自分。ずっと凄いとは思ってきましたが、その凄みへの理解が深まった今日この頃です。アニメージュ展やジブリパークの開催開園が続いており、その解像度が高まった事もありますがナウシカ前夜、氏が独立した年齢に追いついたのも大きいかと。Blu-rayがお手頃になってきた今です、是非。当時の事はもちろん、リマスターする際の姿勢も見どころです。あと、2003年収録の「庵野秀明(原画担当)×片山一良(演出助手) オーディオコメンタリ―」の聴き応えはバツグン。今と昔、点と線がつながる感じ。そして庵野監督がカワイイ。
宮崎駿作品には大戦時のミリタリーがモチーフとして多様されていますが、このドイツ空軍の輸送機ギガントがトルメキア軍のバカガラスの元ネタである事は有名な話。トルメキアの戦車の方はIV号突撃戦車ブルムベアにしか見えません。「戦争、ダメ。ゼッタイ。」という強い気持ちがある反面、「うおー! 大戦時の戦車にヒコーキ、カッコ良いー!」という厄介な矛盾を監督自身が抱いており、それが作品にも踏襲されていますね。
宮崎駿も大好きであろうギガントをピットロードの1/144スケールで楽しんだ今回です。このキットをつくりたがったのは私ではなく5才の息子で、兵器の持つ力強さをよりプリミティブに感じているのだと考えさせられます。同スケールの小さな戦車とトラックは息子でも組めるカジュアルなものでしたが、メインとなる機体は子の手に余るものでした。けっこうマジになって切って貼って組んだ。
機首のハッチの開閉は選択して貼ってしまいます。飛ばしてブンドドしたいし、車両の格納も楽しみたいし、たいへん悩ましい。そんな時は貼って剥がせる粘着剤「セメダインBBX」が活躍する時! ハッチの開閉、なんとかなりますよ。この後の電飾にも活躍しました。
「世界イチ簡単な電飾」でおなじみのミライトを機内に貼り、光こぼれる夜の機窓を再現。バカガラスではなくて風の谷に不時着した大型船コルベットのイメージです。規則性のない配列の窓をながめていたら光らせたくなったのですよね。宮崎駿もギガントをながめながら「デカい機体の小さな窓を光らせて巨大さを表現したいな!」とか思いついたのかな。とにかく巨人の持つ魅力を存分に落とし込んだプラモデルをエンジョイできて大満足。アニメと現実に思いを馳せれました。では、ギガントを手にしながらナウシカを観ます。
「つくる」をテーマに、世間話をしています。