最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

【コラム】初めての戦車模型、今度は「みんなで汚してみた」。筆の先から体感した戦車模型らしい色の景色。

 プラモデルを汚していたら、その向こうに砂漠が見えてきた! 土の色、埃が積もる場所、給油口に残るオイル。これまであまり気にしていなかったことが、仲間と一緒に筆を動かしているだけで、どんどん面白くなっていきます。初めての戦車模型に挑戦した私たちが、今度は「汚し」を教わった、ある休日のお話です。

大日本絵画
¥3,960 (2026/09/30 13:10時点 | Amazon調べ)

 年始に模型仲間と開催した「戦車を作る会」。普段はほぼガンプラしか作らない3人が、nippperライターのえぬせさんとフミテシさんに教わりながら、それぞれ気に入った車両を組み立てました。あの日は全員、あと少しというところで時間切れ。でも、次は塗装や汚しもやってみようという楽しみができました。今回は、その続きです!(下のリンクも読んでね!)

 再び集まる日までに、まずは各自で基本塗装を済ませることに。私・ペイントが作っているのは、タミヤの「M2A2 ODS デザートブラッドレー」。組み上がって大きな塊になった車体を、エアブラシで豪快に塗っていきます。パーツごとに塗るのとはまた違う、車両全体が一気に自分の色になっていく気持ちよさ。これだけでも、戦車模型って楽しいなあと思ってしまいます。

 塗料はえぬせさんに教わった通り、Mr.カラーのカラーモジュレーションセットを使いました。明るさの異なる色を面ごとに塗り分けて、立体感を強調するためのセットです。丁寧な説明書が付いていて、使う色もすでに調色済み。これ、失敗する気がしないぞ……というくらい、心強い。立体物の上に平面構成を描いているような不思議な感覚なのに、塗り進めるほど車体の形がはっきりしてくるんです。

 乗員のアニキや車体の装備品は、筆塗りでチャチャッとそれらしく。汚しに向けて半ツヤのトップコートを施し、展示台座に固定するためのナットも車体に仕込みました。これで準備は万端です!

 その間には、えぬせさんとフミテシさんがおすすめしてくれた映像作品も鑑賞。私は『ブラックホーク・ダウン』と、入りやすそうだった『ガールズ&パンツァー』を観ました。作品をきっかけに、戦場での動きや車両の構造にも興味が湧いてきます。プラモを作って、映像を観て、また手元のプラモが気になる。気分が盛り上がりすぎて、みんなに配る缶バッジまで作ってしまいました。次に集まる日が、もう待ち遠しい!

 そして迎えた、2回目の製作会。前回はプラスチックの色だった車両たちが、基本塗装を済ませた姿で机の上に帰ってきました。色が付くだけで、ずいぶん雰囲気が変わるものですね。しかも今回、汚しに使う道具はえぬせさんがすべて用意してくれました。なんというおもてなし。ありがたく教わります!

 まず教えてもらったのは、ただ汚せばいいわけではない、ということ。その車両がどんな場所を走っていたのかを想像する。砂漠なのか、東欧なのか。土は乾いているのか、粘土質なのか。同じ「土汚れ」でも、場所が変われば色も付着した様子も変わる。そうなのか! 塗料を塗る前から、考えることが世界各地に広がっていきます。

 それぞれの車両に合わせて、えぬせさんがMr.ウェザリングカラーや八雲カラーを選んでくれます。砂漠ならこの色、東欧ならこちら、といった定番もあるらしい。私のデザートブラッドレーには、サンドカラー系がやってきました。これまで塗料の色を選ぶときに、世界の土の色なんて考えたこともありませんでした。プラモの奥行きって、こういうところにもあるんですね。

 いよいよ、私も汚しに挑戦。最初は濃い色のウェザリングカラーを表面に置き、筆でトントンと広げていきます。続いて、土埃を表現する明るい色を載せて、またトントン。基本塗装だけだったブラッドレーに色が重なり、少しずつ砂埃をまとった姿になってきました。おお、走ってきた感じがする!

 ここで面白いのが、どこも同じようには汚さないこと。広くて平たい面には、土が積もったように塗料をしっかり残す。車輪の周辺にはべったりと土を付けて、履帯の隙間にも土を残す。汚れの付き方を考えながら塗ると、さっきまで単なる「模型の表面」だった場所が、埃の積もる面や、地面に触れる部分として見えてきます。組み立てたときとは違う角度から、もう一度この車両を知っていくようでした。

 仲間が作業しているところをのぞき込めるのも、製作会ならでは。同じ机で同じように筆を動かしていても、車両や汚す場所が違えば、仕上がりもそれぞれ違います。自分の手元だけでなく、隣の車両にも発見がある。ひとりで試していたら気が付かなかったことが、机のあちこちで起こっていました。

 気付けば夕方。テーブルには、思い思いに汚した車両が並んでいました。砂埃をかぶった車体に、泥の付いた足回り。さながら、世界各地での戦いを終えた車両たちが集合したようです。それぞれ用意した台座に載せて、最後は記念撮影。台座のない車両は、作業用のバットの上で。そんなところも、私たちらしくていいんです。

 もちろん、最後はいつもの日高屋へ。今日の発見や感想を話していると、筆を置いてからも製作会が続いているようでした。初めての戦車模型を組み立てて、色を塗って、今度は走っていた場所まで想像した。仲間と一緒に始めたプラモデルが、こんなところまで連れてきてくれるとは。やっぱり今回も思います。プラモ仲間、最高だな!

編集:ホビージャパン編集部
¥3,300 (2026/09/28 09:09時点 | Amazon調べ)

ペイント

1978年生まれ。都内在住。普段はデザインのお仕事をしているサラリーマン。

関連記事