最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

【レビュー】プラモデルを作って解けた、斜銃の謎/タミヤ 1/48 中島 夜間戦闘機 月光

 最近ではECサイトでもAIがオススメまで教えてくれる便利な世の中になった。けれど、たまに選択肢が多すぎてどれを選べばいいか分からなくなったとき、私は街の模型店のドアを叩くことにしている。効率とは真逆かもしれないけれど、求めていたもの以外の情報が視界に飛び込んでくる偶然の出会いは、実店舗でしか得られない体験だったりする。目的のキットを探して棚の端から端まで目を走らせていると、普段なら選ばないようなキットに心掴まれたりするから面白い。

 そんなある日、心掴まれたのが夜間戦闘機の「月光」だった。しかし、私が見つけたのは1/48スケール。普段1/72をメインに作っている私に湧く「手に負えるだろうか?」という一抹の不安。ええいままよ、ここで出会ったのも何かの縁とレジを済ませ、自宅に帰っておずおずと箱を開け、驚いた。全く同じBランナーが2枚も入っている!?

 すわ、いきなりエラー品を掴んだかと焦ったが、考えてみれば双発機なら左右同じエンジンパーツがあるのは当たり前。1/72スケールに慣れた身からすると、大きなランナーが2枚鎮座する姿はなかなかインパクトがある。ちなみにこの2枚のBランナーには2人のパイロットが付属する。夜間戦闘機のおさらいだが、闇夜に敵爆撃機を叩くのに、索敵から追尾、迎撃まで単座のパイロット一人で行うには負担が大きすぎる。よって、夜間の索敵や航法などを分担する、もう一人の乗員がいるのだ。

 そんなことを思い出しながら、まずは説明書に目を通す。手始めにBランナーの二人の兄貴をコクピットに座らせ、ふんふんと説明書を読み進めると目につく独特のストラクチャー。斜銃だ!

 さすがタミヤ、恐るべし。1/48スケールでは内部構造の解像度がこうも上がるなんて! コクピット回りを作り終えたら、いよいよ機体と翼を貼り合わせて「士の字型」を組み上げる。さすが1/48の大翼は迫力が違う。また、斜銃の組立で見せたあの繊細な内部構造を覆い隠してしまわないように、斜銃の点検扉は開いたままで飾れるようになっている設計が心憎い。

 そして終盤、キャノピーへの取付けを指示される謎のクリアパーツ…なんだこれ? よくわからないまま指示通り接着し、キャノピーごと機体に収めて確認してみるとその正体が判明! 「これはもしや斜銃の照準器!?」 私にとって長らく謎だった斜銃の照準合わせの仕組みが、まさかこんな形で氷解するとは。

 結局、初めての1/48スケールにビビっていたのは、初めだけ。ネットでお気に入りをポチるのもいいけれど、リアルに並んだプラモデルを目にし手にして、自分の知る世界が広がってゆくのを感じられるプラモ作りはやっぱり楽しい。たまにはPCの画面を閉じて模型屋の扉を開け、普段とは違ったジャンルにチャレンジしてみよう。そこにはきっと、新しい世界を教えてくれる出会いが待っているはずだから。

ノーブランド品
¥200 (2026/09/30 23:08時点 | Amazon調べ)

tomのプロフィール

tom

1975年生まれ。銀座で昼の商売やってます。説明書どおりに作れません。

関連記事