花金だ!仕事帰りに買うプラモ。90’sタミヤミリタリーミニチュアの傑作「イギリス巡航戦車クロムウェルMk.IV」

 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でご紹介する「花金プラモ」。今週はタミヤミリタリーミニチュアシリーズにおいて、90年代キットの傑作プラモ「イギリス巡航戦車クロムウェルMk.IV」をお届けします。四角い砲塔に四角い車体というどシンプルなデザイン。おそらく初見の方は「華が無いじゃん……ドイツ戦車に勝てるの?」ってなると思います。ご心配なく!! めっちゃ活躍する戦車なんですよ(勝てるとは言ってない)。しかも先日発売された凄いフィギュアプラモ「アメリカ歩兵偵察セット」と組み合わせたりしても良いので、今ならさらにこの戦車模型を楽しむことができます。

▲クロムウェルを追うように発売されたイギリス歩兵巡回セット。こちらも一緒に揃えると楽しいです
▲足回りのパーツ数も少なく、構成もシンプル。3時間あれば組み上がります!!
▲履帯はベルト履帯なので、両端をプラ用接着剤で接着すれば完成です。塗料も通常のプラモ用塗料で塗装できます

 このクロムウェルMk.IVが発売された90年代は、名だたるドイツ戦車のリニューアルが行われてタミヤミリタリーミニチュアの盛り上がりが再燃します。当時からの模型アニキたち数人に話を聞くと、まさにガンプラのマスターグレードシリーズが立ち上がった時と同じような感覚だったと言っていました。
 ドイツ軍だけでなく連合軍からもシャーマンやチャーチル、ジープが新規キットして発売されます。その流れで、今回ご紹介する「クロムウェルMk.IV」もタミヤミリタリーミニチュアシリーズにラインナップされることとなったのです。

▲砲塔の装甲パーツ。迫力あるリベットがかっこいい!! 装甲表面の細かな凹凸もびっしり入っています。パーツを見ているだけで楽しいです
▲ランナーの中でもひと際存在感を放つ砲塔パーツ。プラ板を貼り合わせただけのようなシンプルな形状がかっこいいのですよ!!
▲転輪が少ないので、足回りもすぐに完成します。シャーシにもリベットのディテールが満載です
▲先ほどの砲塔を組み上げます。さすがにこのままでは戦場に出たくないですね……
▲先ほどの装甲パーツを接着!! いきなり無骨になった!!

 パーツ精度はバチピタで、表面のディテールも申し分なし!! しかもパーツ数も少ないからサクサクと組み上がります。超シンプルなデザインの勝利!! と言えますね。

▲タミヤの英国戦車長アニキたちの多くは手にマイクを持っています。いろんな英国戦車を揃えると、カラオケ大会が開催できます

 このキットはノルマンディー地方の生垣きを突破するために装備されたヘッジロウ(車体前面に装着されたもの)や、排気ガスの車内流入を防ぐためのノルマンディーカウルと言うダクトなど、特殊装備もセットされています。

▲ヘッジロウ。取り付けると見た目もやんちゃな感じになってカッコイイぞ!!
▲シャーマンと比べてもボリューム負けしてません! そしてタミヤの英国戦車特有の濃い緑の成型色がまたかっこいいのです

 クロムウェルは、ヨーロッパ内陸部に戦場が移って行くと、持ち前の快足(65km/h)を発揮し連合軍の大きな力となります。その後1950年に勃発した朝鮮戦争でも使用されています。
 スピットファイアなどの航空機とは異なり、無骨さが前面に出ている大戦後半の英国の戦車たち。シャーマンを改造したファイアフライとかもかっこいいですが、純粋な英国戦車ってのもいいもんです。タミヤのキットは特に英国愛にあふれた模型が多いので、作っていてとても楽しいものばかり。このクロムウェルはその中でも組みやすさと組んだ後の満足度が両立したとても素晴らしいプラモなので、ぜひこの週末に作ってください!! それでは!!

▲アメリカ歩兵偵察セットとそのまま組み合わせても良いでしょうし、偵察セットのアニキを小改造して空挺部隊にして組み合わせても楽しそう……クロムウェルもまた最新のアニキとマリアージュできるプラモです
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フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。