僕が新生活を迎える三畳一間の部屋にはいまのところ何にもありません。塗装ブースがない、エアブラシがない。缶スプレーは賃貸のベランダに塗料が飛んだら怖いので使いたくない。それでもプラモデルが作りたいんです。しかもカーモデルが。こんなワガママな僕を受け入れてくれる包容力がタミヤのフェアレディZ(Z34)にはあります。
ボディはツヤツヤの白。テールライトはすでにクリアーレッドになっていて、ライトはピカピカのメッキ。それに対してドアハンドルやホイールはツヤを抑えたメッキになっています。何よりブラックの部分は黒の成形色になってるのがイイ。
黒と白、そしてメッキのシルバー。これだけの色が揃っていれば塗装をしなくても満足いく出来になりそうです。ただそれだけじゃつまらない。僕が組み立てた僕のフェアレディZだと言うために少しだけ塗装しようかと思います。この記事を参考にしてウィンドウの縁を筆で塗ってみることにしました。地味な部分ですが、女性のアイラインのように黒が入るだけでグッと引き締まったいい表情になります。
結構アッサリした組み味です。エンジンは入っておらずグリルから見えるのはラジエーターだけだったり、サスペンションはバネのモールドがなく後輪は金属シャフトで繋がっていたりします。ただアッサリした組み味の理由は単にパーツが少ないだけじゃなく、例えばウィンドウが一体化しているので窓枠にはめ込むのが楽だったり、接着剤を塗りやすいようにのり代がしっかり付いていたりしている。つまり大変だなぁと思う工程が少ないというところがこの組み味を生み出している気がします。
プラモデルを作っていると「ここ失敗したなぁ」と思うことがよくありますが、今回このプラモは作っていてほとんど大きな失敗をしていない。おかげでクリーンな雰囲気のプラモデルになりました。さらに言えば気を使う工程が少ない分、アッサリ作るだけじゃなくて塗装を凝ってみたりディテールを追加してみたり、このプラモを自分のフェアレディZにするために工夫をする余裕が生まれそう。とりあえずひとつ組んでください。明日も作りたくなりますよ。