水転写デカール(スライドマーク)はプラモを構成する超重要なパーツのひとつですな!手で塗るのは大変な模様や細かな文字を貼るだけで、模型はグンと引き締まって見える。工作や塗装、汚しといった要素で模型を盛り上げることもできるけど、デカールはとにかく貼ることさえできれば誰もが目を瞠るような出来栄えを約束してくれる。魔法のディテールアップと言っても過言じゃありません。
そんなわけで、nippperで紹介してきたデカールを素早くキレイに貼るツールとマテリアルを特集。それぞれの記事でやっていること、紹介しているモノをじっくりと吟味して、あなたのデカールライフを充実させてください。
■デカールってどうやって貼るの?という根本的な話!
模型メーカーのハセガワがYouTubeにアップロードしている「デカールの貼りかた」。切って水につけてパーツの上にスライドして……という動作をどれくらいのスピードで、どんなふうにやるのか。これ、やったことがないと全然イメージできないんですよね。こうして動画で見せてくれると超助かります。必見。
■デカールを水に浸けておくためのスーパー便利グッズ!
デカールは「切って水に浸けて動くのを待ってからそっとパーツの上に動かして固定して次のを切って……」と時間がかかるもの、だと思ってました!このグッズと出会うまでは。じゃんじゃん切ってどんどん貼れる、デカールワークの最高の相棒です。そのへんの皿でいいじゃん……と思った人こそ読んでください。すごく便利です。私はこれがないともうデカール貼りたくないっす。
■デカールを破かないために装備したい一本!
デカールは薄くて柔らかくてヤバい。気を抜くとすぐにグシャッとなったり破れたりして危険です。ということで、デカールを優しく扱うためのピンセットをこちらではご紹介してます。デカールに限らず、何かと慎重で精密な作業が要求されるプラモ作り。ピンセットを選んで快適にしていきましょう。
■デカールを意のままに動かし、意のままに固着できる魔法のケミカル!
デカールの位置決めは難しいもんです。いつまでたってもグニグニ動いてしまうヤツ、いきなりパーツに吸い付いて動かなくなるヤツ……。さっさと思った通りの位置に動かして、そこでビシッと貼りつけたいというアンビバレンツな私達の気持ちを分かってくれる夢みたいなケミカルがあるんです。これもデカールワークには必携ですので、まずは読んでください。
■デカールの水を追い出すことに特化した、仕上げが3倍キレイになる棒!
デカールとパーツのあいだに挟まった水分をギューッと押し出すことでデカールは定着します。綿棒や固く絞った布などで作業することが当たり前とされていますが、ここではハイキューパーツから販売されている「デカールスキージー」というツールをご紹介。毛羽がパーツに残らないし、パーツの形状に応じてキュッキュッと作業できるのが最高です。
■デカールを極限まで柔らかくするタミヤの最新ケミカルをテスト!
複雑な形状の表面にデカールを貼ったり、ちょっと古いデカールが硬くなっていて馴染まない……というのはよくあること。タミヤから発売されたマークフィット(スーパーハード)はわざわざ容器に「上級者向け」と書いてありますが、その性能はいかほどなのでしょうか!驚愕の結果をぜひご覧あれ!
■デカール関連のケミカルについて知っておきたいこと。
・ハイキューパーツの「デカールフィクサー」の成分は界面活性剤(デカールが滑る)とノリ(デカールが強力に接着される)。
・「デカールフィクサー」にデカールを柔らかくする成分は入っていない。
・デカールを柔らかくするケミカル(軟化剤)とノリが配合されたものがGSIクレオスのマークセッター。デカールの下に塗って使うこと!
・デカール軟化剤「だけ」がほしいなら、タミヤのマークフィット各種やGSIクレオスのマークソフターを選ぶこと!
・「デカールスキージー」と各種ケミカルには相性がある。デカールスキージーにデカールがくっついて剥がれなくなることがあるので要注意!
上記はここでまとめた記事を書いていくうちにみなさんが気になっていることを箇条書きにしたもの。デカール関連のケミカルはそれぞれ性能や効き目の強弱が調整されていますから、しっかり選んで使い分けられるようにしましょう!
模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。