パーツをキレイに切り離す道具、ニッパー。安いのでも切れることは切れますが、プラモ用に開発されている高級なニッパーはちゃんと工夫されています。パーツがキレイに切り離されて、ゲート(ランナーとパーツをつなぐ細い部分)の跡がなるべく目立たないようになっていると仕上がりも良くなりますし、ヤスリでシコシコ処理する時間も短くなって、よりたくさんのプラモが楽しめる。プラモ作るならまず「いいニッパー」を買いましょう。
そんな私が愛用しているのが「GSRモデラーズサポートシリーズ MSS-41 匠TOOLS 極薄刃ニッパー」と「ゴッドハンド アルティメットニッパー」のふたつです。
ふたつ……?ナンデ??と思ったかもしれませんが、このふたつがあると、プラモ作りのスピードが爆速になります。その秘密は、「片刃の向き」にあるんだぜ……。


片刃ニッパーというのは、「切刃とまな板刃」の組み合わせになっているもの。切刃は文字通りプラを切断しますが、まな板の方は切断せずに切刃を受け止める構造になっています。上の写真のアングルが違うのは、どちらも手前が切刃、奥がまな板刃になっているから。よく見ると、奥側の刃は鋭く尖っているのではなく、ごくわずかに平面になっているのがわかるはずです。

切刃をパーツ表面に密着させ、まな板はパーツの端で待ち受ける。この切り方をすることによってスパッとキレイな断面になるというのが片刃のいいところ。右利きの人が構えると、普通は刃の平らなほうが左に来るよう構えると思います。



知人のモデラーがほいほいニッパーを持ち替えてプラモを作っているのを見て「うえー、こんな面倒なこと考えてプラモのパーツ切ってるんすか!?」とオレも思っていたんですよ。ついこの間まで。しかし、試してみたらこれがすこぶる調子良い。正直パーツを切ること自体がゲーム的になって、さらに仕上がりもキレイになる。いままでなんだか白くなってしまっていた切断後も全然気にならなくなりました。
ゴッドハンドのアルティメットニッパーはかなり刃が薄く、繊細な仕上げがされているため、耐久性を求める人(あと荒い作業にも使いたい人)はもう少し廉価なブレードワンニッパーをオススメしておきます。
とにかく、片刃ニッパーはプラモ作りに必須と言っても良いアイテム。最近は中国でも盛んに製造されるようになったみたいで、市民権を得つつある感じがします。これらを導入するときはどちらに刃がついているのかをよーく調べて、手前に切るのか奥に切るのか、臨機応変に対応できるよう2タイプあるとええよ、という話でした。
みなさんも、ぜひ!