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バリエーションを味わう月光3兄弟、どれ選ぶ!?/タミヤの1:48『月光11型 前期生産型』

 最近知ったことのひとつが、「タミヤの月光には3種類が存在する」ということ。
 日本機好きのみなさんには常識なのでしょうが、わたしにとっては新発見でした。正確にいえば、3種どれも見覚えはあったんです。それでも、意識が向いていないと「3種ある」なんて思い至らなかったんですね。
 実はこのところ旧海軍機がマイブームで、以前はさほど気にとめなかった暗緑色の機体が急に魅力的に思えてきました。すると通い慣れたプラモ屋さんでもこうした発見が続出するから不思議です。

 さて、「3種ある」と知ったからこそ、それぞれの違いを区別できるというもの。それぞれを見比べ、作るなら絶対これ! と決めていた「11型 前期生産型」をようやく入手できました。コブのような胴体後部の段、長いエンジン排気管──初期型特有の垢ぬけきらない姿のバージョンです。
 これを含む月光3兄弟ですが、基本構成はもちろん共通。一部のパーツ群が差し替わることで、実機の改良過程3タイプがそれぞれ模型になっています。キットには実機解説が封入されていたので、進化の道筋もばっちりおさらいできましたよ。

 機体を組みあげていくと、その大柄さにびっくり。箱を開けたときから「あれっ、意外と大きいな……」と思っていましたが、ここまでとは。内装を作り終えると急激に機体が組みあがっていく加速感が、実際以上にそう思わせるのかもしれません。
 この緩急を生み出しているキーは、胴体後部に仕込む「斜銃」でしょうか。密度感ある機銃パーツを骨組み架台にセットし、細身の胴体へ立体的に組み込んでいく斜銃ユニットの組み立ては、濃密で没入感のある作業。これを終えた直後、伸びやかな翼と胴体がガツンと合体し、全幅35cmの機体が一気に姿を現すのです。これは3兄弟共通で、なかなか爽快です。

 機体のスタイルが見えてくると、意外なほど丸みを帯びた美しい飛行機なのだと気づかされます。機体表面には端正なパネルラインが走り、華美さはなくとも真面目で落ち着いた表情のプラモ。パーツ同士の合わせは全体を通して心地よく安心できるものですが、わたしの場合は主翼付け根に少しのスキマを作ってしまったので、この点に関しては丁寧に作業するとよかったのかもしれません。

 できました! 探し求めていた「前期生産型」のスタイルをとうとうモノにできて感慨ひとしおです。後期生産型以降はより洗練されたスタイルで一味違う印象ですから、3箱どれを選ぶかはそれぞれの好みがあらわれそう。「この月光を選んだひとはあんなプラモも選んでいます──」みたいなレコメンドも組めちゃいそう。
 さて、新たなカテゴリに興味がわくと、その周辺のプラモへの解像度がぐんと上がって見えるから面白いですね。この月光のようにバリエーション兄弟を持つキットたちは、それこそ数えきれないほど存在するはず。このマイブームに乗じて、「新発見」はまだまだ続きそうです。

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