
ひと箱の中にあれもこれもと詰め込んで、「これこそ決定版のDXセットなのだ!」と自信を持ってメーカーがお届けしてくるプラモがあります。それとは逆に、この商品は「このモチーフが好きな人たちはこういうところがすきだよね」というメーカーによる取捨選択、つまり編集が施されたプラモデルというのもあります。今回ご紹介する「ミニアート 1/48 P-47N-1RE サンダーボルト ベーシックキット」はまさに後者のプラモデルの鑑とも言えるキットです。

ミニアートは実は全部盛りプラモを世界にお届けする筆頭メーカー。戦車は中身までみっちりのフルインテリアだし、飛行機もエッチングパーツをモリモリとセットしたようなプラモを展開しています。しかし、そんなミニアートの中に「ベーシックキット」というラインがあるのです。これはnippperでも度々紹介しているエデュアルドのウィークエンドエディションに近い商品で、完成後に見えなくなる内部はひとまず置いておいて、外観のディテールや特徴的な武装などの選択を楽しめるようにしたシリーズです。
「ミニアート 1/48 P-47N-1RE サンダーボルト ベーシックキット」も箱を開けるとプラパーツオンリー。ひと袋の中に全てのパーツがまとめられています。と言ってもなかなかのボリュームではあります。

説明書を見ると、「めっちゃ良いディテールでっせ」「ハッチはオープン&クローズを選べるよ」「ホイールは3種あるで」「クリアーパーツ入ってます」「2バリエーションのデカール入ってます」と書いてあります。これ、他のメーカーの飛行機模型のキットとなんら変わらないバリューです。ベーシックキットを選択しても、ミニアートの精密な飛行機模型を思う存分楽しめるのです。

サンダーボルトと言うとP-47Dが有名ですが、N型は主翼が伸びてさらに航続距離が伸びた最強サンダーボルトとも言える機体。シルエットも大きく異なるので、サンダーボルトをおかわりしたいぜ! って人には最高の選択肢なのです(以前D型を完成させたので、N型を買ったのですよ)。その主翼のディテールを見て貰えばわかる通り、これがミニアートのベーシック。憧れのリベットバリバリの情報量MAXな飛行機模型をその手にできます。



この極上のボディの中には、もちろんコクピットが入ります。ベーシクキットは内側の表現は程々にという定義があるようですが……プラパーツでかなり細分化されています。しかもひとパーツにスイッチや計器類だけでなく、配線までモールドされています。「もっと気軽なベーシックでもいいのよ」と思わず声が漏れてしまいましたが、はじピンなどの精密ピンセットでじっくりと攻めれば最高にかっこいいコクピットが目の前に現れることでしょう。

クリアーパーの美しさも抜群。フレーム部分に細かく刻まれたリベットがたまりません。塗料が乗った瞬間に、ディテールの花が咲くこと確定なポイントと言えましょう。



豊富な武装が搭載できるサンダーボルトの魅力も思う存分楽しめます。説明書の指示に合わせて、お好きな武装をセットしましょう。足元も異なる種類のホイールと、自重で変形したタイヤを選ぶことができます。自重変形タイヤを選択した時のためのサスペンションが縮んだ状態の脚も付属します。


機体の情報量がすでにすごいのに、デカールの情報量もやばい。ただこのデカール、貼る場所ごとに囲みブロックが作られているのが嬉しいです。こういった細かな配慮も作りやすさにつながっています。

最初は「こんなにモリモリなのにベーシックキットなの?」と思ってびっくりしたのですが、パーツや説明書をじっくり見ていくと、コクピットを越えればあとは楽しい時間が待っていそうなキットだと思えてきました。そこはやはりベーシックキット。精度の高い工具を使用して、焦らず取り組めば形にできそうです。ミニアート基準の極上ベーシック。これから組んでみるのが楽しみです。それでは。