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加藤単駆郎さんのイラストに導かれて。良い箱絵を纏ったプラモを手に取る喜びとハセガワの試み。

 模型店で箱絵に一目惚れして購入。迷彩のぼかしが、筆塗りで塗装したらめちゃくちゃ楽しそうな雰囲気に仕上がっていました。

 現在ハセガワの箱絵を多数手掛けるイラストレーター・加藤単駆郎氏。昨今は新商品だけでなく、新規デカールや一部パーツを追加したバリエーションキットの箱にも彼のイラストが採用されています。僕は加藤氏のイラストの「プラモをこんな感じで塗ったら重厚感が出そう!」って雰囲気がすごく好きです。特に今回購入した「ハセガワ 1/48 フォッケウルフ Fw190A-4 ノヴォトニー」は完全なジャケ買い。プラモの箱に描かれたイラストというのは、中の商品と同じくらい力を持っているのです!

▲この迷彩のボケ味や、擦れ具合、戦場で応急迷彩をしたかのようなベタ塗りな雰囲気と、全てが最高

 良い箱絵の中には良いキットが入っているというのはよくあること。この関係って不思議です。でも実際良いイラストを纏っているプラモってのは一味違うのです。箱を開けてみましょう。

▲ハセガワの1/48 Fw190は、2005年に全パーツがハセガワ製のキットとして送り出されます。それまでは他社のパーツとハセガワのパーツを組み合わせたキットでした

 ドイツ軍の超メジャー戦闘機のキット。かつては中国のメーカー・ドラゴンのパーツとハセガワのパーツで構成されていました。その後、他社パーツ部分をハセガワが新規で作り起こし、完全純正なハセガワプラモとして、2005年に登場しました。

▲脚庫の内部ディテール。配線などがかっこいいですね!
▲メーターパネルやスイッチの細かなディテール。コクピットの密度感を上げてくれる素敵なディテールです
▲本キットの主役である新規デカール

 2000年以降に発売されたプラモですから、各部の成型はすごくシャープ。ディテールなどはスッキリ目なので、ここから手を加えたい人はバンバン入れられます。良い箱絵の中身は、やっぱり素敵なプラモでした。

 そしてハセガワは箱絵に関してもう一つ新しい動きを試みています。自社のラインナップから新たに定番商品として格上げした商品(直近では1/72スケール ドラケン、1/72スケール 空技廠 P1Y1 陸上爆撃機 銀河 11型)の箱絵を、加藤単駆郎氏よる新規イラストにして、新商品として送り出す試みです。

 新たな定番として自信を持って送り出す商品に、新規で最高のイラストを纏わせる。僕はすごく素敵な試みだと思います。新規イラストによる「箱のリニューアル」というのは、もちろんしっかりとコストがかかります。それをやってでも、良いパッケージングでプラモを送り届けたいという気持ちが籠った商品って、ストックに積んだ時もかっこいいですよね。そんな商品がこれからさらに増えて、僕たちが箱とイラストの力にどんどん惹き寄せられて、プラモを手に取る。そういう出会いが繰り返されたらプラモってもっともっと楽しくなりそうですね!

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)

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