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ビビっていたプラモ。開けたらとても優しい先輩みたいでした。「ハセガワ 1/72 F-106A デルタダート」

 1969年生まれというハセガワのレジェンドプラモ「1/72 F-106A デルタダート」が、2023年の3月末に再生産されていた。アメリカで実機を見てからいつかは作りたいな〜と思っていた飛行機だけに、この再生産を機に作ってみることにした。なんせ僕よりも大先輩のレジェンドプラモだ。中身がどんなものかわからない。そしてハセガワの完成見本写真は、どの完成見本も超うまいので、刺身状態が全く想像できない。だから開けてみないとわからないのである!(開けるだけでも記事になるから、みんなも書いてどんどん送ってくれよな!!)

▲箱に描かれたデルタダートがカッコ良すぎるのよ。作りたくなるっしょ!

この飛行機は、のちにセンチュリーシリーズと言われる飛行機のひとつ。ガンダムのフォーミュラシリーズみたいでかっこいいでしょ。センチュリーシリーズは、なかなかに癖のあるかっこいい飛行機ばかりなのでぜひ検索してみてね。デルタダートは、基本的には核ミサイルを搭載したソ連の大型爆撃機の侵攻を阻止する目的で開発されていた飛行機だ。

▲アメリカ空軍博物館で見たデルタダート。エアインテークからのうねりが超セクシー。ハセガワのキットもこのセクシーさを味わえたので、最高だったぜ!!

 長年飛行機模型の歴史を牽引してきたハセガワ。なので、模型店にあるハセガワのキットには古いものから新しいものまで混在している。冒頭でも書いた通り、デルタダートの初出は1969年。それだけ聞くと「本当に大丈夫なのか?」とビビってしまう。実際に僕はビビったことで、今日までこのキットに触れてこなかった。

▲箱を開けるとビビっていたのが馬鹿らしくなるくらい。スマートなプラモじゃないか

 枠にパーツが収まっている状態で、どれが何のパーツかすべて把握できるほどシンプルなプラモだった。バリはあっても、こんなもんだったらなんてことはない。先輩と楽しく会話する感じで接していこうや。

▲キャノピーの先が尖りすぎていて、マジで指に刺さるレベル。すんごいよ。窓枠のモールドほぼ見えなくなっていた
▲雰囲気あるアニキもセット
▲モールドの多くが凸。リベットなんかも細かく入っていて、表面の情報量が多い

 ディテールやフィギュアの造形を見ると時代を感じるが、パーツの形状や表面はとても美しく、好感が持てる。しかもこの内容のジェット機プラモが、定価1100円(当時はもっと安かったぞとか野暮なことはなしよ)で楽しめるのだ。気軽に買って、パチパチっと組んでみるのにも良い。

▲10分で胴体が完成!! 後ろに向かってぐ〜〜っと絞られたボディが本当にかっこいい

 組んで見ると、全く問題なくパーツがフィット。タミヤの流し込みタイプ速乾や、GSIクレオスのMr.セメントSPのような高性能流し込み接着剤を使用すれば、あっという間に形になる。

▲胴体中央部にあるミサイルベイも表現されており、開状態にしてミサイルを吊るした様子も作れる。飛行時はミサイルベイの扉は閉じる。完成見本写真は閉じた状態で作られていた
▲迫力あるデルタ翼がついて、飛行機の形になった。ここまで30分。デルタダート、めっちゃ組むの楽しいぞ

 やっぱりプラモってものは自分で組んでみないとわからないもんだ。それは良いプラモの価値観が人それぞれだからだ。「古いキットでなんちゃらかんちゃら」と周りの声を聞いて、「組んでみたいな〜」という思いがしゅんと小さくなってしまったあの頃の自分に教えてあげたい!! 作りたいって思いを大事にしようぜってね。

 他の人がハセガワのデルタダートを組んだら、僕と絶対に違う感想を持つと思う。だからプラモ作るってことは、面白いんだと思う。

 最後に僕は、タミヤカラー アクリル塗料のクロームシルバーで塗って、中に入っていたデカールから好きなものをペタペタ貼った。大満足!! アメリカで見てから作りたいな〜って長い間思っていたモヤモヤが解消された。ビビっていたレジェンドプラモとも仲良くなれたし、最高の1日となったのだった。

▲完成まで4時間。めっちゃ楽しかったぜ!!
<a href="/author/fumiteshi/">フミテシ</a>/nippper.com 副編集長
フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。

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