ポルタノヴァ×デストロイド モンスター/「30MMと合体」で古いプラモが見違えるの巻!

 バンダイスピリッツが展開しているプラモデルシリーズ、『30 MINUTES MISSIONS』。オリジナルデザインのロボットやオプションパーツがこれまでに100種以上発売されています。量産機……つまり、没個性でありながらカスタムされることでスペシャルなロボに仕立てられるという「ロボットアニメあるある」がそのままプラモデルになったようなシリーズで、これって「どんなものに組み込んでも主張が激しすぎない関節パーツ」として使えるじゃん!という話をします。

 今回の合体相手はコイツ。異様に重そうな体躯に大火力が魅力的なデストロイド モンスターのプラモって、昔から再販されるたびに一気に棚から消滅してしまう超人気アイテムです。そういえばいままで組んだことなかった。なぜか。

 いまではバンダイスピリッツから発売されていますが、もとは今井科学から1982年に発売されたプラモデルなので、もはや40年選手。ポリキャップも入っていないし、全部接着だし、カッコよく作るにはいろいろ手を入れないといけない……と思い込んでいたのです。思い込みは危険だぜ。今すぐ組もう。よし、オープン。

 組み始めてみると、あっと驚く彫刻やギミックが洪水のように襲ってきます。複雑なリンク機構で開閉するエンジンカバーや長大な大砲。いまとは設計製造のテクニックも全然違う時代のプラモですから、少々合いが悪いところもあります。でもそれをそのまま楽しんだっていいじゃないかと思えるようになりました。こうしてみんなが箱の中身を知って、興味を持ってくれればラッキー。オレのためのプラモだし、みんなが組んでみたいと思ってくれたら倍嬉しい。

▲画像はプレミアムバンダイより引用。

 このキット、ストレートに組み上げるとかなりお行儀の良い姿勢になります。膝や足首には関節機構が入っているけど、脚がハの字に開く機構もないから、常に「キヲツケ」の姿勢になってしまう。腕(と言っていいのかどうか)もプラスチックの軸を穴に差し込むだけの設計なので、デッカい3連ミサイルランチャーも放っておくとダランと下がって地面にぶつかります。オレが見たいのはパッケージのようにどっしりと地面を踏みしめたモンスター!

 「キットではできないポーズを取らせたい」と思ったとき、昔ならポリパーツやボールジョイントだけ(そういう製品が売られているんですよ)を買ってきて、ああだこうだと試行錯誤しながらパーツの中に仕込んで関節の動きを自分で作り出す必要がありました。どっこい、いまなら30MMがあります。ポルタノヴァの脚をまずは前後逆に取り付けて、モンスターの動きに寄せていきます。案外そのままイケそうじゃん!

 股関節は3mmの穴なので、手元にあった太さ3mmの棒を本体側にぶっ刺して瞬間接着剤で固定します。こういうの楽しいよね。いきなり丁寧にやろうとすると手が止まるから、アドレナリンがジャージャー出ているうちにアイディアをカタチにしましょう。キレイに仕上げたければ、2度目もあるのがプラモのナイスなところだよ。

 腕はちょっと考え込みましたが、グリグリ動かせなくてもハコのポーズに近い角度で固定できればオッケーという強い気持ちでそれなりに胴体とつながるように加工します。パテや特別な工具はナシ。普通の接着剤で貼れる材料とニッパー/カッターだけでできることしかやりません。

 そうそう、30MMシリーズの素晴らしいところは、普通のプラスチックでできているから切ったり貼ったり削ったりが簡単なこと。安くて構成もシンプルなのにカタチのバリエーションが豊富だから、お気に入りの腕や脚の機構が見つかればこっちのものです。改造でぶつかりそうなところは削って、ここはガッチリくっついてほしいと思うところは好きな接着剤で貼れば(そして大量の瞬間接着剤で補強すれば)OK。

▲手首のハマる穴に3mmの棒を突っ込んでミサイルランチャーを保持。肩はダランと下がらないようがっちり固定!

 大事なのは「フルアクションのフィギュア」を作ろうとすることじゃなくて、箱絵に近いポーズを取らせて力強いモンスターの決めポーズを再現すること。固定するべきところは固定して、微妙にあとから角度を変えたくなるところは30MMの関節機構に頼ります。甘えたいところだけ甘えられる、素敵な時間!

▲モンスター、脚を踏ん張って大地に立ちました。箱絵に似てる!

 パッケージを開封してからここまでジャスト2時間。スキマが目立つところやユニットのカタチがイメージと違いすぎるところはあとからいくらでもパーツを貼り足して補えます。それよりなにより、ダークグリーンとダークイエローとレッドブラウンのパーツが混ざったこの状態が「ロボットプラモ改造こと始め」という雰囲気で、なんとも興奮します。

 古い関節機構で立ち姿が決まらない。でもパーツごとのカタチはイイんだよな……というロボットプラモをゴリラな改造でもイマドキっぽく仕立てるなら、30MMの構造を拝借するのはかなり有効。次にあのベテランプラモをカッコよく立たせるのは、貴方です!そんじゃまた。

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からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。