ハセガワの1/48スケールには日本が太平洋戦争で送り出した様々な飛行機がラインナップされています。零戦はもちろん、俺が初めて飛行機模型に興味を持って模型の棚に行った時「色はみんな緑色なのに、違った形をした飛行機がいっぱいあるな……」ってなったもんです。太平洋戦争の真珠湾攻撃で世界にその名を知らしめた日本の三羽烏「零式艦上戦闘機(零戦)、九七式艦上攻撃機(九七艦攻)、九九式艦上爆撃機」はもちろんのこと、その後継機たちも1/48スケールでコレクションできます。そのひとつが今回ご紹介する「日本海軍 愛知 B7A2 艦上攻撃機 流星改」です。
日本海軍が誇る逆ガルウイング。それこそがこの流星改の最大の特徴です。ぎらついてますね〜。開発したのは愛知航空機。三菱や中島などの様に日本の攻撃機や爆撃機、水上機などを開発していた企業です。流星は、これまで日本海軍が艦爆と艦攻と分けて作ってきたものを一つに統合して、どっちもできるすごいやつを作ろう! という目標のもと開発された飛行機です。つまり無理難題を突きつけられたやばいやつです。その試行錯誤の末、辿り着いた姿がこの逆ガルウィングの姿なんです。
パーツはかなり細分化されています。特にコクピットやエンジン周辺。飛行機の形になるまで少しだけ工程が多いプラモです。1日目は中身、2日目に飛行機の形へとゆとりを持って作ると良いと思います。自分もそうしました。翼が付く瞬間が本当に最高です。戦闘機よりもでかい胴体に、大型の逆ガルウィングがはまった瞬間はこの流星改のハイライトとも言えると思います。
流星改は艦上機でありながら、空母への搭載は実現せず、陸上運用のみに終わってしまいます。そんなストーリーもあり、ゲームの「艦これ」で空母に搭載して使用した時はちょっと嬉しかったもんです。零戦があまりにも日本機の象徴として前に出過ぎていますが、その影には個性的な日本機がたくさんいます。プラモを通してそのような飛行機を知るのはとても楽しいと思います。ハセガワの1/48スケールの棚をみて、そんな仲間をぜひ作ってください。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)