
新しいことをするときって不安とワクワクが両方あることがほとんどだと思いますが、それとは別に「うまくいくといいな」という、願いのようなものがあると思います。
人を塗ろうと思ったのはフミテシ兄貴による「タミヤアクリルのフラットブラックで全体を塗る→フラットホワイトを下地に、シタデルカラーのレイクランドフレッシュで肌を仕上げる」という方法が暗闇を照らす懐中電灯のように塗装のガイドをしてくれたからです。
実際に塗ってみたときに思ったことはひとつ。「とても手続き的だ」ということでしょう。決まった手順を順調にこなせれば、まずは「初めてにしてはうまくいったぞ!」といえる満足度の高い一体が完成します。これは自分にとって道具と方法のステップアップだな、と非常に感心しました。フラットブラック、フラットホワイト、服装の指定色、そしてレイクランドフレッシュ。これらを正しく使うと非常に雰囲気のいい兵士が出来上がります。一言で言うと「めっちゃうまくいったぞこれ!」という感じ。まさに成功体験ですね。

私は兵士を過去に一度だけ塗ったきりだったのですが、しっかりと仕上げるためにサボってはいけないことが一個わかりました。それは塗料をしっかりと揃えること。苦手な方もいるかと思いますが、……というか私はこういう揃えるだとか手続きだとかというのが苦手な人間なのですが、だからこそ痛いほどわかりました。手間だけど、揃える。そして、それらを塗ると仕上がる。
今、私の視線の端には兵士がいます。とてもかっこいい。
自分でかっこいいものを作れた、うまくいったぞという満足感がこの親指サイズ程度の人形にギュッと詰まっている感じは他のどのプラモデルでも味わえない体験です。