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【レビュー】国産旅客機YS-11の細かな違い、ハセガワにおまかせあれ。YS-11、海上自衛隊晩年の姿。

 1945年の敗戦とともに、日本はそれまで培ってきた航空機技術を失い、航空機の開発も厳しく制限されました。その後、1952年に禁令が部分的に解除されると航空機産業は少しずつ復活。その象徴ともいえるプロジェクトが、国産旅客機YS-11の開発です。

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 戦前の航空機メーカーや技術者たちが再び集結し、その経験を注ぎ込んで完成したYS-11は、1962年7月11日に初飛行を果たしました。この日付と機体名にちなみ、7月11日は「YS-11の日」としても知られています。

このYS-11は民間航空会社だけでなく、海上保安庁や海上自衛隊、航空自衛隊でも採用され、多くの派生型が生まれました。今回紹介するのは、その中でも海上自衛隊で運用された「YS-11 “海上自衛隊 第61航空隊”」。最初の写真は、旅客仕様ではなく海上自衛隊の輸送機型「YS-11M」です。

 ランナーからも旅客機らしいスマートなシルエットが伝わってきます。運用会社や部隊ごとの仕様を再現しやすいように、客室窓はデカールで表現されています。

 特徴的なエンジンと丸みを帯びた機首。搭載されるのはロールス・ロイス製ターボプロップエンジンです。YS-11の後ろにつく「M」や「T」といった記号は、用途などの違いによるバリエーションを示しています。

 ハセガワのYS-11シリーズは旅客型だけでなく、さまざまな派生型を展開しています。このキットには海上自衛隊仕様となるYS-11MとYS-11T用の追加パーツが付属。特に対潜哨戒員の訓練に使われたYS-11Tでは、胴体下部の大型フェアリングや各種対潜装備が再現されています。

 機首用のオモリや固定パーツもあらかじめ用意されているので、尻もち対策も安心。パーツ数は比較的少なく、組み立てもスムーズです。YS-11Tとして製作する場合は、説明書に従って各部の穴開け加工を行います。

 展示スタンド用の穴を開けておけば飛行状態で飾ることも可能。下面に集中する対潜装備や大型フェアリングがよく見え、海上自衛隊仕様らしい迫力を楽しめます。

 上方へ持ち上がるようなエンジンマウントと、わずかな上反角が付いた主翼はYS-11ならではのシルエット。地上から見上げると、この翼と0系新幹線を思わせる丸いノーズがとても印象的です。

 もちろん脚を出した駐機状態も魅力的です。こちらは私が厚木基地で撮影した輸送機仕様。機首上部の「ツノ」は空中線支柱で、ここから垂直尾翼までアンテナ線を張れば、さらに実機らしい雰囲気になります。

 戦後初の国産旅客機であり、現在も唯一の存在であるYS-11。その人気は今も高く、全国各地の公園や博物館では静態保存された機体を見ることができます。ハセガワも定期的に様々なタイプを発売しています。

 キットで再現されている海上自衛隊仕様の姿はもう見られませんが、YS-11自体は現在も航空自衛隊で運用されています。半世紀以上にわたって飛び続ける名機。その姿を手元で楽しめるのが、ハセガワのキットなのです。

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けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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