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【レビュー】「真摯な可動」ってなんだろう/メッサーのガウマン機を作って感じた大可動モデル時代における王者の強さ

 もともと動かないプラモデル、それも接着剤を使って組み上げるようなもののほうが好みだ。パーツ分割の都合や目指す方向性が、「佇まいで魅せる造形」に定まっているように感じられるからだ。とはいえ、今は大可動モデル時代とでも呼びたくなるほど、世の中には関節が動くプラモデルがたくさん発売されている。

 模型店で毎週のように新発売!と平積みになっているのは、そうした可動式のキャラクターやロボットたちだ。それらは当たり前のように売れていき、時には店頭で見かけることすらなく売り切れてしまうほどの人気を集めている。仕事帰りプラモ売り場に寄ると、メッサーのガウマン搭乗機がまだ残っていた。前日に「小説版の設定をよくぞあのようにうまく残したものだ」という話を見聞きして関心が湧いていたものだったので思わず購入した。

 その造形自体が目当てで手に入れたので、可動には関心がないというのが正直な気持ちだった。いざ作り始めると、「可動モデルを組み立てさせる」というバンダイの志の高さというか、真摯な向き合い方に驚くことになった。動かすことを前提に設計された関節が、あまりにも美しく収まる。なんというか、動かすために欠けている部分や、曲げたときにパーツが収まる場所といった余白が綺麗だ。

 「実在する機械のようだ」とか「工芸品のようだ」といった例えとは違って、隅々まで気配りが行き届いているという表現が近い。組み立てられた家具や腕時計のすべてのネジのミゾの角度が綺麗に揃えられているような、そんな抜かりのなさを感じる。

 その丁寧さに感心していると、今度は「うちではこうやるんです」と言わんばかりの足の取り付けが待っていた。足首を一度起こした状態ではめ込み、その後で元の位置に戻すように指示されていて、それは「あまりにも的確!そして楽!」と素直に驚いた。

 腰回りの可動ギミックの仕込みや、フレキシブルに動くベクタード・テール・スタビライザーという装甲が固定状態では定位置でカチッと収まる構造なども非常に魅力的。まさに王者に驕りなし、と思わせる見事なプラモデルだ。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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