

艦船模型のメーカーというイメージが強いピットロードですが、最近の同社は「1/700の情景キット屋さん」という側面もあります。1/700といえば艦船模型の標準スケールなわけですが、戦車や飛行機をギリギリ判別可能なサイズでプラモデル化できるスケールでもあります。その点を活かして、たとえば「富士総合火力演習」をまるまるプラモデルにするとか、「クルスクの戦車戦」をごそっと全部プラモデルにするといったような、かなり野心的なキットを発売しています。戦車や飛行機や車両じゃなくて、「作戦」とか「戦線」のプラモデルを売ってるんですね。すごいな。

そんなピットロードのキットから、「自衛隊航空機セット2」をご紹介します。名前の通り、空自と陸自の飛行機を1/700でプラモデルにした商品なんですが、いわゆるわかりやすい「戦闘機」みたいなのがいない。輸送機と電子支援訓練機、さらに救難ヘリコプターという渋めのチョイスとなっております。

箱を開けてみるとランナーが4枚。1/700なんで各パーツは小さめですが、米粒に文字を書くほどの苦労はしなくてすみそうというか、「意外に作れそうだな」というサイズ感。巧みなパーツ分割も相まって、ディテールの確かさと組み立てやすさを両立した内容となっています。

たとえばオスプレイは、機体背面から尾翼につながる部分と、主翼が胴体とは別パーツになっている設計。左右分割の胴体を貼り合わせたあと、上から主翼と機体背面を貼り付ける構成です。分割がほどほどに大掴みで1/700にしては部品サイズも大きめながら、機体背面や主翼上面のディテールも可能な限り彫刻できる分割になっていることがわかります。エンジンナセルは別パーツなので、上を向かせても前を向かせてもOKです。


C-1のパーツ分割も、わかりやすくて合理的。胴体はパカンと左右に分割されていますが、前脚は左側の胴体パーツにくっついており、細かい部品を気合いでくっつけるような工作は必要ありません。助かる〜。高翼機だから一体になってる主翼を胴体の上にそのまま貼り付ければいいよな、というのもわかりやすい。
そして、ゴチャゴチャと着陸脚がくっついている胴体底面は、その部分だけ分割して別パーツに! これならべたっと貼り付けるだけで主脚がまとめて取り付けられるので、細かい作業も必要なし! こういう「いけそうだな」という部分があるだけで組み立てたくなってくるので、パーツ分割って本当に大事ですよね。

極小の飛行機キットながら、なんだかイケそうな空気が漂ってて嬉しくなる「自衛隊航空機セット2」でした。巨大な輸送機なんかはこのサイズでもけっこう満足感がありますし、組み立てて並べれば自衛隊の「縁の下の力持ち」的な飛行機がずらっと揃っちゃうキットです。もちろん1/700の艦船模型と組み合わせてもヨシ。色々と楽しみ方がありそうな逸品です。