
第二次世界大戦後の世界はジェット戦闘機の開発に向かいます。米軍ではF-86セイバー、ソ連ではMiG-15とそれぞれに葉巻型の胴体に後退翼というスタイルを確立したのですが、このテュナン(トゥンナンとも呼ばれる)は……まるでお魚、タラのようなもったりしたカタチになりました。のちにドラケン、ビゲン、そしてグリペンと皆が知るつよデルタウイング戦闘機を生産したスウェーデンの偉大なる一歩、樽とあだ名されたジェット機のプラモデルを見てみましょう。


ホビーボスは陸海空それぞれにプラモデルを開発していて、ちょっと前ならガレージキットだったようなアイテムをチョイスしています。そう、ちょっとマニア心がくすぐられるアイテムが多い。名の知れた機体を発売していると思えば、マイナーなサブタイプだったりすることもあります。

塗装図を見るとそれがいきなり出てきます。見慣れない迷彩塗装、UNのマーキング……これはテュナンの実戦参加で、国連による派遣でコンゴへと向かった姿。アフリカの真ん中あたりにあるでっかい国、現在のコンゴ民主共和国ですね。

胴体を見ると樽という言葉がよくわかります。真っ二つに割られた胴体、シンプルな葉巻型第一世代ジェット戦闘機の姿がよくわかります。

翼のディテール、パネルラインと点々の彫刻がいい感じに並んでいます。塗装図では迷彩を紹介しましたが、パッケージのカラーでもある銀翼で仕上げたとき映えるディテールですね。

脚庫の壁には縦模様にディテールがあって、覗いたときに効いてくるようになっています。左にある前脚のパーツは自転車の泥除けみたいな部分までしっかりパーツ分けしたこだわりの分割。

J-29B”飛行酒樽”戦闘機……。まあそうなんだけど、という表記が面白い。

鮮やかな発色でスウェーデン空軍マークが印刷されたデカール。注意書きのほか国連旗のマークまであって、なかなか面白いシートになっています。

エンジン本体はないけれど、組み立て中にその存在をしっかり意識できます。エンジン筒の上に座って飛ばすパイロット。

機体下面にロケット弾を搭載して、対地攻撃モードもできます。機首下面のふくらみには20mm機関砲の発射口が4門あり、なかなかの攻撃力があることがわかります。

完成するとまさに葉巻型ジェット戦闘機というスタイル。上から見るとなかなかカッコ良い姿をしているんですよね。エンジンや翼のレイアウト、米ソのスタイルがまあ正解に近いとして、ちょっとずつ違うところにこの樽がいる。

尾翼関係が上に上がってちょっとずんぐりしたスタイルなんだけど、それが良い。この米ソと同じコンセプトだけどちょっとした違いが、スウェーデンジェットらしさなのかも……。

1/48という大きなサイズで気軽にこの独特の、私はちょっとかわいいとさえ思える、スウェーデンのジェット戦闘機を味わえるのはこのホビーボスのテュナンです。自分から「樽」と名付けるセンス(後継は竜、稲妻、グリフォンですよ……)、シンプルな構造、スウェーデンのジェットの歴史に残る1機を作ってくださいね。