
TVアニメ放送当時に発表され、「最高峰のエヴァ造形」と称された造形作家・佐藤“ロボ師”拓による至高のエヴァ造形がコンパクトなプラスチックモデルになって登場です。見た瞬間に脊髄を直撃する「うわ懐かしい!」という感覚はエヴァ各号機のフォルムとポーズと装備に起因していて、造形そのものは全然古びていないことがスゴい。30年前っすよ。ガンダムで言ったら2010年に1980年のガンダム造形を眺めるのと同じ距離がここにはある。そう考えると、このキットの持つほんとうの価値がわかってくるはずです。

初号機/弐号機/零号機・改を揃えた3体セットになっており、縦230mm×横190mmのランナー(パーツのくっついたワク)1枚から1体が完成するという設計。当時の原型は初号機で全高18cmくらいでしたが、それをおよそ半分の手のひらサイズに縮めながら造形をしっかり再現し、組み立てやすくリマスターしているのが本アイテムです。

踏まれたサキエルの胴体、プログレッシブナイフごと彫刻された握り手、固定ポーズ&接着式だからこその流麗なアウトラインがキレイに分割されて並べられているその佇まいが組む前からとっても美味しい。本キットの開発マンはいつも「ランナーを見た瞬間にこれからどんなことが起こるのかイメージできるプラモデルにしたい!」と意気込んでいますが、このキットでもそれはちゃんと結実しているように思えます。イイね。

友達がこのパーツを眺めながら「まず青い零号機のプラモデルが貴重だし、携行型のポジトロンライフルはもっと貴重でしょ!」と盛り上がっていましたが、もしかすると初号機より弐号機より初号機より、この3体の時代感を代表しているポジトロンライフル装備の零号機・改そのものが大トロパーツと言っていいのかもしれません。

初号機は順当な分割だな〜と思いながら組みましたが、弐号機の前腕にあるヒレ状のパーツはプログレッシブナイフを握った拳とワンパーツになっており、腕側にあるスリットに差し込んで接着するとビシッと正しい角度と剛性が出るという設計でシビれます。エヴァのプラモって無数にあるけどまだこんな組み立て方が残っていたのか〜!という、将棋の新しい手を見るような感動があるよ。

零号機・改の右腕は拳と一体になったグリップと肩から出た突起がそれぞれポジトロンライフルの凹みにカチッとハマる設計になっていて、接着すると右腕とポジトロンライフルがひとつの剛体になります。もちろん塗装してから合体してもよろしいでしょうし、成形色のブルーをそのまま味わいたい人は組み立ての面白さを優先して一気に組んでしまっても良い。正直どっちのルートでも造形が素晴らしいので大満足できます。

組み立てにはニッパーとナイフを用意し、ワクから切ったところ(ゲート跡)をしっかりと処理してから流し込みタイプの接着剤で貼っていくことをオススメします。ゆっくり組んでも1体20分ほどで組み上がりますし、親の顔より見た汎用人型決戦兵器なので説明書がなくても全然イケます。

塗装したいしカタチも見たいしどうしよう〜という優柔不断な私ですが、四肢と頭部を合体せずにそれぞれを噛み合わせるだけでも一応自立はしてくれます。バラして塗って組んでまたバラして……を繰り返しながら、ちょっとずつオレの机を第三新東京市にしていけたら良いな、と思っている今日このごろ。発売は来年の2月予定。予約するならいま。1機ランチ1回ぶんのお値段。30年前に叩き出された「正解」とも言えるエヴァ造形がプラモデルで手に入るなんて、いい時代です。みなさんも、ぜひ。