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動物、人、設備。/海洋堂のシロサイセットは組み合わせで多様な場面を楽しめるプラモデルです!

 子象にミルクを与えているワンシーンは「海洋堂 アートプラ 飼育員とシロサイセット」のなかで唯一、人と動物が絡んでいるところ。組み立てるとバシッと当然のように哺乳瓶と口の位置が合うのがすごい。それに、鼻を端にどかしている様子も人間の動作に呼応して動物が取る動きという感じで、このシチュエーションは本当に絵になるというか、心温まるワンシーンだなと思いました。

 飼育員の肩の分割は、他のプラモデルでなかなか見たことがなく、それでいて位置決めがしやすい工夫がなされています。日本家屋を作るときの木材同士をつなぐほぞ継ぎのような分割になっていて、それが組み合わさるのが気持ち良い組み味です。

 ホースの人は「え?」と言いたくなるような細長いプラスチックをくっつけて完成させます。これを「ホースです」と言ってしまえるプラモデルという製品が改めて好きになりました。ホースで水を撒いている飼育員は、さきほどのミルクを与えている特定の場面というよりは、いろんなところで見かける気がします。
 飼育室の掃除はもちろん動物に水をかけたりしているような姿を見た記憶が。そこに置くだけで、水も撒いていないしホースは水源につながっているわけではないのに「水を撒いている様子に読み取れる」というのが何とも不思議。人間の想像力を上手く刺激しているなと感心しました。

 さて、「この製品が動物園の一幕を切り取ったプラモデルである」と決定づける要素はどれだろうか、と考えてみると、じつはベンチがそうなんじゃないかと思います。ホースを持った人やミルクを上げる人や動物だけだと、動物園ではなく保護施設や区域にいるのかもしれません。その中でベンチは来場者向けに用意された設備だと感じられました。実際に動物園に行ってみると、広大な敷地をまんべんなく歩くことになるので、疲れをいやすために必要な存在ともいえるでしょう。かくいう私も上野動物園のアフリカンバイソンの前のベンチに座ったな、なんてことも思い出しました。
 ターレット、動物、人、ベンチとばらばらと完成品が出来上がる製品ではありますが、このプラモデルはそれぞれを組み合わせることで自由に情景が作れるのが良いところ。ワニって動かないよね…とか、ベンチのそばにホースを持った男性を置いて開園前の打ち水の様子を再現してみたりと、組み立てたあとに眺めて遊んでそれを口に出すだけでも何だか盛り上がれる、よいセットです。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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