「君の大きさはこの女の子ぐらいだよ」/我が家のメートル原器となった小学生のプラモデル。

 海洋堂のARTPLA「キリンと観光客セット」のプラモデルが最高だ。同じシリーズの「ライオンと飼育員セット」と組み合わせると、動物や飼育員、観光客、小道具といったこれまであまり見かけなかったモチーフのプラモデルを手に入れられるが、私が一番良いと思ったのは小学生の女の子と男の子がいるところ。

 屈んでいる女の子は大きさ3.2cmで男の子は3.9cmなので、現実の大きさにするとそれぞれ112cmと136cmの子供。隣に並べた成人男性の飼育員と比べると、大人と子供の大きさの差がきちんと現れているのがよくわかる。この大人よりもずっと小さい1/35に縮尺された大きさの子供が、我が家にとってはとても大切だ。

 保育園に通う5歳の娘が、キリンのブラモデルと聞いて珍しく興味を持ったので隣で作ってあげることにした。「お母さんのプラモデル作って。」「次はお姉さん。」と私に指示を出しながら、完成したキリンやハシビロコウ、飼育員で一生懸命遊ぶ娘に、娘と同じツインテール姿の女の子のプラモデルを渡す。

 「動物さん達と比べると、君の大きさはこの女の子ぐらい。お父さんはこの飼育員さんぐらいだよ。」と教え一緒に並べて見せると、「キリンさんって大きいね。」とその大きさをしっかりと感じ取った様子。身近にいない動物のサイズは大人でもイメージしにくい。世界が広がる途中にある子供にとって、動物の大きさを想像することは尚更難しく、自分に置き換えやすい人形があった方が動物の大きさがわかりやすいようだ。図鑑やテレビでは少しわかりにくい動物の大きさや形といった要素が、プラモデルを手に取ることで補完される。

 手にすることで知識を深められることは、プラモデルを作る面白さのひとつだと思う。そんなプラモデルの面白さが娘の世界を広げる手助けになるのは、親としてとても嬉しいことだ。1/35スケールのプラモデルは他にも色々とある。

 プラモデルとしてはとても珍しい普通の小学生の女の子は、娘がもう少し大きくなるまでは我が家のメートル原器として活躍してくれるだろう。「今度はサイさんやゾウさんも発売されるよ」と娘に話をすると楽しみにしているみたいなので、そちらも買い続けることにしたい。

いたふ
いたふ

1984年生まれのエンジニア。プラモデルは家族が寝てから製作開始の社会人モデラー。