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現行最新の模型用マテリアルで楽しむ伝説プラモ/ドイツ4連高射砲搭載8トンハーフトラック

 メカメカしさフェスティバル!この下回りの情報量、抗えない魅力のメカ造形でしかない。そう、模型の面白さのひとつに「裏返して見る」がある。実車を目の当たりにしても裏返すことは叶わないし、博物館でも「ぜひ下回りをご覧ください!」という展示も少ない。無限軌道のメカメカしさ代表は戦車なのだが、その堅牢さゆえに下回りは装甲板でのっぺりと無表情。対してこのトラックの下回りに転輪がならぶ様相は、まさにメカのごった煮状態で表情豊か。未完成のこの状態でも思わず笑みがこぼれてしまう。

 とにかく見せどころ山盛りな伝説プラモだった。自分がプラモデルから長らく離れている時期でさえ「タミヤの8トンハーフトラックは凄いキットだった」と評判を耳にしていたほど。当時、超個性的な車体が新規造形なうえに後々『4連高射砲』と『高射砲兵セット』とが別売アイテムになってしまうような傑作要素が一箱に納められているという、たしかに伝説級のバリューである。高射砲が旋回昇降可動するうえに照準器もリンケージで追従、それを見つめる寒冷地で働くアニキたちが生み出す情景、半世紀前のキットとは思えない緻密なディテールには驚きっぱなしのキットであった。

 最近、息子と一1/35ミリタリーミニチュアを組み立てることを楽しんでいる。サイズが大きめのキットなら子供のおぼつかない手つきでもパーツを扱いやすそうだし、古いキットならばパーツ点数も少なめで組み上がっていく展開も早くてエキサイティングだ。ちなみに、転輪とか面倒くさそうなパートは私の担当となる。父から子へのおもてなしである。

 面のパーツを貼り合わせていくと車両の形を成していくのが工作として楽しい。タミヤセメント《流し込みタイプ》速乾でその貼り付けがスピード感をもって進んでいく。この点が本キットが発売された半世紀前との革命的な違いでウチの息子も今、そのスピード感に夢中になっているようだ。

 加えて最近発売されたアロンアルファ「光」を用いればクリアーパーツやプラ以外のパーツの貼り付けが綺麗に素早くこなせるようになった。自分は金網を再現するメッシュ貼りが苦手で、なんならスルーしていた工作なのだが「光」のおかげで大変カジュアルな作業となった。

 現行最新の模型用マテリアルを用いることで古いミリタリーミニチュアが「パーツ点数少なめのボリューム満点プラモ」となり、組み立てるだけで大変エキサイティングな時間を過ごせるようになった。しかもタミヤは半世紀前、’70s中期に異様な積極さで新アイテムを続出させていたので、伝説キットたちと向き合うこの遊びを延々と続けられそうだ。

 しかし今回、知らず知らずに自分と同じ1975年生まれのキットを手にしていたことに気づき、完全にスピリチュアル案件だったという……。いやいや、スピッてるな!

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