

今年小学校に入学した息子は大の水族館好きだ。ペンギンコーナーは特にお気に入りのひとつ。愛くるしいその姿に、お家で飼えたらいいねと話しながら飽きず見ていられる。もちろんペットにはできないけど、夏休み直前にタミヤの「楽しい工作シリーズ」にペンギンが加わった。飼うことは出来ない、だが買うことならできる!
これまでにEGガンダムを作り上げたキミはペンギンのプラモデルだって、自分ひとりで作ることができる!そんな自信に溢れていたと思う。
そう、ふたを開けてみるまではね……。

開けた瞬間、戸惑いの表現が垣間見えた。ギア、ネジ、グリス… 初めて出会うパーツたちがたくさん入っている。
これはナニ? モーターを手にするキミに「これは電気が通ると回転するんだよ。」と伝えてみても、イマイチ理解が出来ていない様子。よろしい、ならば実際に作って動かしてみようではないか。

早速作製を開始してみるも、序盤から難関。シャフトにギアを組み合わせる作業だ。ひとつひとつのギアはそれだけでは意味を成さない。キミは細かな作業に怪訝そうな顔つきで組んでいく。なんとかサポートしながら、ギアを組み合わせ試しにシャフトを動かしてみると……。
「!?」
目の色が変わった。それまではひとつひとつのパーツだったものが、噛み合い、連動して他のギアも次々と動き始める。そう、キミは初めてギアのメカニズムを目撃したのだ。

今度は電池ボックスにモーターを繋げてみた。スイッチをONにすると作動音と共に回転を始めるモーターに思わず「動いた!」と声をあげる。多分、脳に何かの衝撃が走った音だ。モーターとキミの頭の中にはいま、いい感じの電流がビビビっと流れているはずだ。


細かな作業は適宜サポートしつつ、大きなパーツの組み立ては自分でどんどん進めていく。ニッパーの持ち方も、いつの間にかサマになっている。これもまた成長を感じる姿だ。


完成したら早速お風呂へダイブ!あの日、水族館で出会ったペンギンのように気持ち良さそうに泳いでいる。
これ、キミが作ったんだよ。
戸惑いの表情はすっかり消えて、達成感に満たされた笑顔に、またひとつお兄ちゃんになったなと感じた夏の休日でした。