
大淀。軽巡洋艦というにはかなり大きい排水量1万トンと結構でかいサイズです。第二次世界大戦を戦う日本がすでに資源と人材のやりくりにしんどくなっていた1942年に進水し、竣工は翌43年。同型艦(同じ形で違う名前のを持った姉妹となる艦)のないフネです。
アオシマは2009年に大淀を発売して、当時はもちろんですが現在では艦これのキャラクターとしてもかなり看板的な存在として親しまれています。そのためか結構売り切れていることが多く、この新パーツが付属したバージョンがけっこう久々の発売となっています。

アオシマは1944年以降の仕様をメインの定番商品とし、’43年仕様を限定版として発売していました。’43年の姿は大淀の写真としても有名な姿で、だいぶ実験的な要素を持ったでっかいカタパルトがあります。しかし並べる要素もある艦船模型としては、実戦的な姿の1944年、旗艦機能が充実したバージョンが親しまれてきました。

付属の新パーツで今回注目なのは九四式高射装置。円筒の両サイドから棒が伸びたような姿のパーツで、これが敵航空機へ狙いを定めて、計算しながら高角砲をまとめて管制するという装備です。なんとなく「対空」と言うとひとつひとつの機銃や砲がそれぞれ弾幕を形成するというイメージがありそうですが、こういう装備でしっかり狙って複数の砲が射撃するというものが有効でした。この装備は直接攻撃する武装ではありませんが、対空砲の要として駆逐艦から大和型戦艦まで幅広く積まれているものなので、ぜひ注目してください。

大きなカタパルト装備時は竣工時と甲板そのものが違うので、それを再現するために後部の甲板がパーツ分割されています。このころになるとパーツ分割してもピッタリ納まるのがよいところ。

自分にとって大淀の好きなところは、艦橋の風切板のモールドです。この蒸気機関車のカウキャッチャーとか、マジンガーZの口みたいな部分。上は窓枠も並んでゴリゴリのモールドが集中した姿は立体的に良いパーツなのです。
今回も追加された新パーツが良いところ効いてきます。後部カタパルトとその上に搭載される零式水上偵察機2機が新たになり、カタパルトの深いディテールが作る影がより立体感を強調しています。

また説明書がアオシマの良いところで、25mm単装機銃の配置などもわかりやすく描かれています。説明書の指示に従って搭載しましょう。

ピンセットが要ることは間違いないぐらい細かいパーツの多い艦船模型ですが、アオシマのシリーズは細かすぎず、ディテールは精密でじつに楽しみやすいシリーズとなっているところです。

艦橋から張り出した高射装置の下に支柱を備えるところはなかなかですが、この細かさを超えて作った艦橋の気持ちよさは格別でしょう。新しい装備でさらに精密さが上がり、ディテールと組みやすさを両立したアオシマの艦船模型らしさが向上した大淀、ぜひ特別な一隻を組んでください。