

プラモデル売り場でロボットプラモを見ていると、それぞれのロボットに惹かれることがあります。それは原作への思い入れからくるイメージが心を揺さぶるからでしょう。だからこそ、箱の横をじっくり眺めると色々な技を再現できるように多くのオプションがついています。ただ、足りないのは「その技を食らわす相手」です。
PLAMAXのイングラム & クラブマンハイレッグが面白いところは、主人公サイドのイングラムが倒すべき相手も一緒に箱に入っていること。しかし、肝心のポーズはというと必殺技を繰り出しているのではなく、警棒で相手の攻撃を受けています。イングラムは主役ロボだよね。なんでだろう。

私はパトレイバーにあまり詳しくないのだけれど、イングラムは警察のロボット。つまりこちらから攻撃をして倒すというより、正確には「敵を制圧する」というなんとも難しい仕事をしている最中のはず。この、敵の方が優勢というか、犯罪を犯しているが故にやぶれかぶれに攻撃しまくっているという状況が、かえってイングラムというロボットの立ち位置を表現していて、非常に面白い。
ポーズが固定されたプラモデルは、手足が動かせるものよりも「この瞬間!」という場面を切り取った姿で造形されているところが嬉しいところであり、だからこそドラマチックな雰囲気を生み出せるというのは知っているつもりでした。ただ、こうしてイングラム&クラブマンのプラモデルを見ていると敵の制圧に苦心している姿こそが、「イングラムらしい」んだな!と気づけます。敵を一方的に倒すロボットではないというわけです。

もうできてる!と言いたくなる各々のパーツの精度はよく、台座も地面が造形されているので目にも満足。片方を作るだけでは絶対に物足りなくなる「敵と味方の関係性の面白さ」が、二色のプラスチックで表現されている様子が非常に面白いプラモデルです。レイバーカラーは「イングラムの白」と「クラブマンハイレッグの赤」をそのままプラスチックの色にしているんだなと後で調べてわかりましたので、原作っぽい雰囲気が欲しければレイバーカラーで決まりですね。