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日常とプラモの話。/タミヤ CB750F CUSTOM TUNED

 2023年8月15日。この日私は子供を連れて文教堂ホビーに行き、娘にバンダイスピリッツの”ワンピース 偉大なる船(グランドシップ)コレクション オーロ・ジャクソン号”を買ってやりました。私はアオシマの”ザ・バイク YAMAHA 1/12 V-MAX”とどっちにするか少し迷った末、タミヤ製の”1/12 HONDA CB750F CUSTOM TUNED”を買って帰ったのでした。

 帰るなり娘はバリバリとランナーの入っている袋を開け、説明書を凝視しながら「ワカンナイ!」と叫び全てのパーツをニッパーで切り離し(手モギは卒業しました!)、シールをペタペタ。少しだけお手伝いはしましたが、なんと見事ジャクソン号を進水させました。そんな爆速プラモ王女に対する私の進捗はこれだけ。エンジンとタンクとホイール貼っただけ。味見程度に組んだ部品をそっと箱に戻して風呂掃除、晩飯の支度。

 それからあっという間に月日は流れ、CBの箱はいつもそこにあるのに進捗は極めて緩やかです。タンクの合わせ目に少しパテを入れてならす。フレームに半ツヤのトップコートを吹いておく。箱を開けてはちょっと色を塗り、小さいパーツのバリを取ったらすぐしまう。仕事。生活。ユーチューブ。たまにプラモデル。

 ついに年末。やっとタンクとカウルにデカールを貼りました。バラバラのパーツにマーカーペンでディティールをチマチマ塗分けたりするのも楽しいです。完成してしまえばこのプラモをこんなに一生懸命見ることはないでしょうし、作業する時間がそのまま鑑賞する時間でもあるのです。

 色を塗りたければ組む前に塗らなければ先に進めないのがバイク模型なのですが、なんだかタンスの上に置いてあるコンペイトウの瓶から一粒一粒盗み食いをするみたいに作っています。

 子供はすごいスピードで日々進んでいきます。クリスマスプレゼントにもらったゲームをぶっ通しでやりまくる。ショート動画をさらに早送りする。当然買ってきたプラモはその日のうちに全部つくる。そんな子供たちを見ていると、私自身は成長のスピードもずいぶん遅くなったぶん、いろんなことをじっくり楽しめるようになったのだなと思いました。

 そして、箱を開ければいつでもCBは待ってくれているんです。そうそう、バイク模型は組み立て中もちゃんと箱に収まってくれるのでした。

ヤジマのプロフィール

ヤジマ

1985生まれ。インハウスの自動車デザイナーを17年勤め、今は大学教員をしています。エンジンとタイヤのついたものが好き。

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