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アオシマの最新超精密バイクプラモ、CB750 FOURを組み切って正直レビュー!

 TVを見ればデアゴスティーニのCM。「ナナハンブームの火付け役 全長52cmのビックスケールで蘇る!並列4気筒エンジンの大迫力サウンドやライト点灯まで忠実に再現!」と、いま作っているのと全く同じマシンのきらびやかな完成品が嫌でも目に入る。毎週届くパーツを言われるがままネジで組み付けていくのと、アオシマ製最新プラモデルとの間には信じられないほどの差がある。できるものは大きさが違うだけで同じモチーフなのに!

 アオシマのDREAM CB750 FOURが50年以上前のタミヤ製品をベンチマークにしながら半分サイズに凝縮した超精密モデルなのは前に書いたとおり。設計は緻密だしパーツ同士の合いも文句なし。しかし、大量にあるメッキパーツや配線を説明書通りに組み上げていくのはかなり難しい。なにしろメッキパーツはフツウのプラモデル用接着剤で貼れないのでそれに見合った接着剤(乾くのにはかなり時間がかかる)を使うか、接着面のメッキを注意深く剥がさなければいけない。

 クリアーパーツだってけっこうある。これも白く曇らないように美しく接着しようとすると知識や経験値を求められる。結局自分はホイールとマフラー以外のメッキを全部落としてからシルバーで塗り直し、あとは説明書の言うがままにピンセットでえっちらおっちらと4種類の接着剤を使い分けながら組み上げた。他のプラモデルにも手を付けながらとは言え、組むだけでも相当な時間が必要だった。

 「バイク模型は組むだけでも楽しい!」といつも思っていた自分だけど、これだけパーツが細かくて接着方法をその都度考えなければいけないとなると、組むだけでもかなりのカロリーを消費する。増してひとつひとつの部品を塗装しながらとなると、だいぶ根気が必要だろう。出来上がったバイクはほぼ無塗装でも充分見栄えのするものになるけれど、正直に言うなら「それなりの数のプラモデルを組んだことがある人」に与えられたトロフィーのように感じられた。これが組めれば、おそらく市販されているバイクモデルのほとんどを難なく完成させられるに違いない。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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