

500円硬貨の両サイドに刻まれた植物。これが橘です! 上は竹、左右は橘。植物の名を冠した船である竹・橘は、ヤマシタホビーという模型メーカーには揃っています。しかもどちらの模型も500円硬貨に刻まれているような微細なディテールを備えて、プラモデルとして並んでいるのです。今回は、500円硬貨の橘を見て、艦船模型の橘を作るのです。
いま、帝国海軍の駆逐艦がきています。話題の映画でも4隻が登場し、プラモデルコーナーにさり気なく震電といっしょに販売されていることが多くなりました。で、その登場した艦船は以前紹介した松型ではないかと思うのですが、今回はその系列である橘(たちばな)をご紹介します。

この橘、松型の改良型になりますが、松型と同じと思えないほどに細かい変更が加えられています。ぱっと目につくのは、船体後部が角ばったスタイルになっているところでしょう。そのため、この船体のパーツは新規パーツです。

甲板も新パーツ。しかも松ではあった中央のふくらみがない! これ、簡易化によってキャンバーが廃止されたんです。後部の角も含めて直線的なスタイルになりつつあるんですね。それにしても、改良型といいつつ、船体も甲板も新パーツって……松型といってももう別物だし、細かな差異を表現するために新規パーツにしてがんばっているメーカーの心意気に頭が下がります。

現代の艦船模型のディテールは、もはやカメラで撮影したときに見えるレベルで精細になっています。肉眼だと見えなくても、こうして撮ってアップにしたときに効いてくる、そういうディテールを各メーカーが仕込んでいます。スゴイ。

お財布の中にひっそりと潜んでいる駆逐艦。完成するとどこを見てもギュウギュウのディテールと、橘の細部まで表現しようというヤマシタホビーのこだわりが満載になっているのがわかります。橘と500円硬貨のように、日常の中にはプラモを感じる小さな出会いが潜んでいます。あなたがもし出会ったら、ぜひプラモを買って作ってください。