プラモもラーメンも、新しい味にトライしよう。/橘猫工業 イクスクレア レビュー

 週イチくらいで食べるいつもの豚骨ラーメン屋でいつものちゃんぽん(チャーシュートッピング)を食べながら思います。あと残りの人生、どれくらいの食事ができて、どれくらいの新しい味を楽しめるのだろうかと。いわんやプラモをや。プラモ作りに慣れてきたからこそ、たまには全く知らない店で全く知らない献立を食べてみることを楽しんでみたい。そういうわがままな欲求だって、すぐに満たせるのって最高ですね。

 というわけで失礼ながら今回の初体験は橘猫工業のイクスクレア 武装追加仕様にお相手をお願いします。橘猫工業さんはテッカマンとかも気になってたんですけど今回初めての購入で、イクスクレアは「あまとき氏」がデザインしたオリジナルロボです。おお、本当になんも知らなくてドキドキする。

 ハコからわんさか出てくる3色のランナー。このボリュームで2,000円代はちょっと凄いですね。生産量が違うんだから基本の値段は変わってくるっつーか、「バンダイとかタミヤに値段勝負を挑んでも……」というのが大前提だと思っていたんですけど、ちょっと認識を改めないといけません。

 ランナーを見ていくといやー、これは尖ってますね。刺さりそうでいいですね。いわゆるデフォルメであっても子供向けではない尖り具合(物理)にしびれます。いまデフォルメ路線で展開しているプラモデルって、バンダイスピリッツのSDガンダムか、キャビコのちょいプラか、コトブキヤのオモロイドくらいですか。こういうディテール多め&とんがり多めは無いので嬉しいですね。

 眺めているとツヤツヤのパーツがありました。腰の羽根っぽいパーツ。テッカテカに見えます。金型でツヤをコントロールされているとなんだか得した気がします。

 これだけの色分けされているパーツを見ているとなんかそのまま組むのももったいない気がしてきました。ランナーのまま塗ってやりましょう。なんも知らないので、パッケージを参考っぽい青にしたくクリスタルカラーをぶしゅう。説明書は図が大きくて見やすいですね。バチバチやっていきます。1パーツが大きいとか、すごい形で抜いてるとかそういうテクニックは使わずに、各色の細かく分かれたパーツを少しずつ組み合わせて色分けとディテールを愚直に追い求めている感じが楽しいですね。バンダイさんの裏技めいた、「え?これがここと同じパーツで?」みたいな驚きとは違う、レゴを組み立てていくような一歩一歩踏みしめてプラモ作っている感があります。

 完成。バンダイさんのSDガンダムと並べると一回り大きいです。突き刺さるエッジ、細かい色分け、スジ彫りでなく物理的にパネルを増やすことでの多めの情報量。動く範囲は少なくとも、そんなに弱点とは感じませんね。うーん、とっても面白い。気に入りました。他のシリーズも買ってみたいし、橘猫工業さんの商品も気になってきました。

 物事にはリソースがあります。プラモ作りも当然同様に。お金や時間ややる気や興味や置き場所やその他諸々。そんな限られた中で私たちはプラモを選んで手に取って作っています。

 いつものメーカーのいつもの種類のプラモは安心して美味しいですけど、たまにほかの味を楽しむとより美味しく感じられることもあります。実際に見たものを作るのはもちろん最高のプラモの楽しみ方ですけど、見たこともないものをプラモ作りを通して知っていくのもまた乙なものです。

 よし、今日はいつもの豚骨ラーメン屋ではじめてのチーズ豚骨ラーメン(チャーシュートッピング)だ。いただきます。

いち
いち

16の頃に別れたプラモデルと36で再会した82年生まれ。