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名店で知ったカフェレーサー/ベルスタッフとアオシマ製カスタムバイクのプラモデル

 外苑前にはかつて、アンバーコートという洋服屋があった。職場で上司がベルスタッフのジャケットを着ていたので褒めたところ、アンバーコートがもうすぐ閉店すると教えもてもらった。店に行って一通り挨拶をすませると、週末まで閉店セールを開催しているとのことだった。それで「ベルスタッフなんかは良いですよ」と言われて、合点がいった。上司はセールで買ったのだ。

 ベルスタッフはバイク乗りのためのジャケットを数多く生み出しているイギリスののメーカーだ。このジャケットはラリーレース用、これはカフェレーサーの人が着ていた……などとハンガーにかかった服に手を伸ばすたびにその由来を話してくれた。「カフェレーサーってなんですか?」と聞くと、こういうバイクに乗って……とハンドルが下向きに傾いたバイクに乗るような仕草をして教えてくれた。「ああ、そういうバイクがあるんだな」と話を聞きながら丈の短い黒のナイロン製のジャケットを購入した。

 なので「印象的なバイク」というと、字面から漂うお洒落な雰囲気とともに垂れ下がったハンドルのこと……つまり、カフェレーサーを思い出す。いつかは作りたいと思う模型のひとつだったが、どうにもそれに近しいものが見つからず、無理だと思っていた。

 ところが、アオシマの1/12 カワサキ KZ750D Z750FX ’79 カスタムには垂れ下がったハンドルが付いているではないか。箱絵と違う姿は箱の側面に載っている。ああ、こういうのを探していたんだ……と思いながら作りはじめた。プラスチックの色の都合で色とりどりになるエンジンは面白かったが、かっこいいバイクを目指すためにつや消しのブラックで塗装した。フレームも黒いのにツヤありの黒にした。

 カッコイイバイクを作ろうとバイクのカスタム例をあげているサイトを探したら、Hell Kustomというサイト見つけた。掲載されているバイクはエンジンやフレームの塗装もカッコよくて、完成までは毎日楽しく眺めていた。

 デカールはGentlemen FOR Wheelsのものを貼った。筆塗りで仕上げたタンクを目一杯覆うサイズ感でインパクトがあり、ビシッと引き締まって見える。もっと手を加えてカフェレーサーっぽくもできそうだけども、ハンドルが下がってバックステップになっているだけでも今は十分だ。だって、バリバリのバイカーズスタイルじゃなくてもベルスタッフのジャケットを着るだけで、カフェレーサーの気分にはなれるんだから。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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