最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

情景が「上」へ広がる恐竜世界/タミヤのパラサウロロフス情景セット

 恐竜っていうのをエンタティメントコンテンツとしたときにいわゆる「人気者」として挙げていった時にティラノサウルス、トリケラトプス、ステゴザウルス、ブラキオザウルス……ときて次点はなんだろう?アンキロサウルスとかパケファロサウルスとか次点はどれがふさわしいかという議論はともかく、タミヤ恐竜世界シリーズラインナップにおける「次点」のポジションにいるのがこのパラサウロロフスだ。

▲オスとメスの作り分けがある。自分の作っている恐竜がメスかオスかなんて考えたこともなかった!

 特徴的な外観と、雄雌の違いといった組み立て模型にしたときの塩梅がいい存在なのかもしれない。実際に他のどのラインナップとも体形やプロポーションが被らない。成形色も黄緑色で「怪獣のデフォルトカラーは緑系」(怪獣ではないけど)というゴジラからの刷りこみにも応えてくれる「典型的な恐竜像」を踏襲してくれるような構成。

▲ランナー状態で人間と並んでいるのが面白い。

 そして、このシリーズではおなじみの付け合わせの様にセットされる小型恐竜はニクトサウルス。恐竜じゃないな「翼竜」のニクトサウルス。ニクトサウルス…知ってる?自分はこのプラモで知りました。

▲背中にのせたくなるほどの大きさの差。カワイイ。

 そしてこのニクトサウルスは3体付属して、うち2体は飛行ポーズなんだな。え、どうするの?透明な支柱パーツがついたりするんですか?この恐竜世界の情景に?

▲何に使うんです?この針金。

 ここで見慣れぬ金属線が登場する。根元がスプリング上に巻かれ、先端は鍵状に曲げられている。

▲先端の曲げ加工はニクトサウルス側の長孔に差し込むための処理でした。クルクル回らないので位置が決まる。
▲ベース側は太めの穴に巻いた部分を差し込んで安定感がある根元を隠す岩状のカバーまである。

 この金属線こそが飛行ポーズの支柱で、コイル状に巻くことで台座側に差し込む際の勘合を太く扱いやすいものにするというアイデアだったんですね。細い金属線と同じ系の穴をプラスチック部品側に用意するのは金型的に大変ですし、線材のまま挿すと貫通したりして危ない。接着固定する際の、のりしろも稼げるし先端でクルクル回らず向きも決めやすい。

▲地面と植物と恐竜と空と翼竜と……至れり尽くせりな情景。

 四足歩行の恐竜は尻尾もあって横に長くなってしまいがちな中で「ニクトサウルスを飛ばす」ことでいきなり視界が縦に広がっていく。ニクトサウルス単体の商品だったら透明プラの本当にシンプルな「倒れないため」だけに徹した高さのスタンドが付属していたかもしれない。「パラサウロロフスの頭上を飛ぶ情景」のために単体商品ではあり得ないような高さで保持することになったわけだ。

 おかげでこのパラサウロロフス情景セットはシリーズの中でも飛びぬけていい景色を見せてくれていると思う。まさに「情景セット」の面目躍如といったところだね。

HIROFUMIXのプロフィール

HIROFUMIX

1983年生まれ。プラモデルの企画開発/設計他周辺諸々を生業にしています。

関連記事