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ハッピーセットとプラモデルで「オレの恐竜リスキリング時代」が到来した話

 息子が生まれると世の中に対する眼差しがドガジャガと音を立てて変わるのがわかります。新幹線が見える意外な場所、自分が小さかった頃とは全く違うものがずらりと並んだ図鑑、マクドナルドのハッピーセットは休日のお昼に子供が覚える背徳の味。「新幹線が見えるマクドナルドでハッピーセットを注文したら恐竜の図鑑のダイジェスト版がもらえた」というのはつまり、自分が一人でプラプラしている頃には絶対に出会えないタイプの事件でした。

 さすがにティラノサウルスとベロキラプトルは(そしてそれらは映画『ジュラシック・パーク』でいろいろと歪んだ伝わりかたをしていることも)知っていますけど、それ以外マジでなんも知らん。ページをめくれどもめくれども、「お前ら誰やねん状態」。子供そっちのけの知の興奮に浸ります。

 そもそもスピノサウルスが近年では人気恐竜のTier1に属しているっぽいし、ズールってなんなんだよ……とかつぶやきながらWikipediaを調べるとごく最近発掘されて分類された恐竜っぽいし、見た目めっちゃモンハンの敵っぽいし、なんとなくスターだと思っていた恐竜は(白亜紀に絞ったダイジェスト版だからというものありましょうが)あんまり載ってなくて、とにかく驚くことばかり。モデラーのオレが古今東西の戦車をプラモデルで知ったように、恐竜だってタミヤのプラモデルでしか知らなかったんや……という衝撃。

 これはナウいプラモデルを恐竜大好き人間だけのものにしておくわけにはいかん、というよくわからない学習意欲の高まりを感じてプラノサウルスを買い、その金型のすごさに怯え、一瞬で組み上がる設計とコレクタブルなサイズ感や佇まいに慄き、もしかしてプラモデルを通じて恐竜に触れ直す良い時代が来てるんじゃないかと考えたり。

 ハッピーセットのおまけでは「こいつ、サウルス言うてますけど恐竜じゃないっすから」と書いてあるモササウルスも組んだりして、アタマと胴体すごいけど四肢がめっちゃ小さくてかわいいじゃんと親近感が爆上がり。救急車や新幹線に大興奮している息子にはまだ早いけど、そのうちこれをグニグニいじって遊ぶ日が来るかもしれないと思うと、お父さんは「恐竜よくわかんねえ」などと言ってもいられません。

 息子に恐竜マウントを取られたら困りますので、私はハッピーセットよりももう少し噛み応えのある(しかも比較的新しい学説に準拠していそうな)『Dinopedia』や『恐竜のきほん』といった書物をポチー。我々は恐竜プラモ黄金時代を生き抜いて、突然やってくるであろう「息子の恐竜大好き期」に備えることにしたわけです。大人だって、プラノサウルスで知識をアップデートしていいんですよ……。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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