やにわに恐竜ブームが到来している(自分の脳内で)。ティラノサウルスの骨格プラモを組んだらめっちゃ楽しかったので、勢いでトリケラトプスの骨格プラモが付録になっている『小学一年生』も予約。しかしまだ届かないので家にあるタミヤのトリケラトプスを開封する。もはや明日の遠足が待ちきれない小学0年生である。


地面、トリケラ、その他が3色のプラスチックになっていて気分はストップ高。プラモの成型色は2つ以上になっているとむやみにテンションが上がるので、メーカー各位は地味なものもむやみに(色分けとかにこだわらなくても)2色くらいで作ってくれるとありがたいなぁと常々思う。思うよね?

6500万年前にめちゃくちゃデカイ恐竜がいるというのに、このひげのおじさんはにこやかに双眼鏡を携え、そこに静かに佇んでいる。彼の名はヒサ・クニヒコ氏。詳しくはWikipediaを読んでほしい。そこには「この存命人物の記事には、出典が全くありません。」と書いてあるが、このプラモの監修をしたことは本当なので信じよう。そういえば、トロサウルスがトリケラトプスのオトナかどうかは決着が付いたのだろうか。恐竜は出典がなくても化石があり、わからないからすごい。わからないのにプラモになっていて、時空を超えちゃってるのもすごいね。信じるしかない。

全長5mmくらいのカエルが出没。恐竜の餌にすらならなそう(トリケラは草食だが、このプラモには肉食のヴェロキラプトルも2頭付属する)な小ささにおののく。1/35のカエルは戦車模型にも最適。時空を超えた装甲戦闘車両と両生類の饗宴も楽しめるという寸法だ。


さかなクンさんが思わず叫んでしまったが、このプラモには「魚」と「小魚」のパーツも潜んでいる。「トリケラトプス」という具体性の対極にある「魚」「小魚」という広大な概念。「アーモンドフィッシュ」はアーモンドに対してフィッシュの概念がガバガバだよな……。
しかし、そのモールドを見ると顔の表皮が鎧のようにゴツゴツとしており、古代魚としての風格を纏っている。そのダライアス味は小魚にも継承されているのだが、3尾が仲良くランナーに収まっている姿がどうしてもメダカの学校っぽい牧歌的な様子に見えるのも楽しい。

地面パーツに彫刻されているのは説明書によると「両生類」。ちゃんと両生綱無尾目まで分類されていたカエル君との格差を感じる彼は地面と同化して息を殺しているようだ。歌はいいね……(それはカエル君ではない)。
そしてこれらのパーツはあっと驚く方法でトリケラトプスやヴェロキラプトルの闊歩する地面のパーツへと組み付られる……このプラモ最大の難所にして、最大のハイライトだ。

恐竜たちの暮らしの片隅に池があり、そこには魚、小魚、両生類が仲良く暮らしている。池を覗き込んで彼らを狙うヴェロキラプトルを尻目に、大きなトリケラトプスは長閑にシュロを喰む……。そんな光景を作るための材料がこのハコには詰まっている。あまりにもジュラシックで、あまりにもワールドだ。
明日、『小学一年生』付録のトリケラトプス(の骨)が届いたら、ここはさらにドラマチックな世界に変貌するだろう……。さあ、ゲームの始まりだ。
……えっ、このプラモ安すぎませんか!?(リンク貼りながら普通に衝撃を受けた)