最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

プラモデルは組んでからでも塗っていいのよ/アジトのポルコ

 何回ホメてもホメ足りないプラモなので何回もホメます。ファインモールドの「アジトのポルコ」です。手頃な大きさに景色がギュッとまとまっていること、パーツの精度がとっても高いこと、最低限色分けされたパーツを接着してカタチができていく流れを誰もが楽しめること。この三拍子が揃っているから、「その先」も自在に楽しめます。

 とりあえず箱開けてパーツを接着するとこうなります。ちょっと地味だけど、彫刻がとっても豊かなのでくるくる回して眺めたくなる出来栄え。このままデスクにチョンと置いてあっても、満足できます。「プラモって、塗装しなければいけないんでしょう?」という誰に決められたわけでもない先入観を吹き飛ばしてくれるような、清々しいプラモデルです。塗らずに組んでしまったらこれで終わり、あとはもうなにもできないのか……というと、そうでもない。デカールが入ってます。

 デカールはビーチチェアのストライプや地面に落ちた雑誌の表紙、ワインのエチケット(ラベル)やポルコ・ロッソの顔など、「そこに色が入っていたら嬉しいね!(あと塗装だとちょっとむずかしいよね)」というところが用意されています。水転写デカールを貼るのは苦手な人も多いかもしれませんが、最近は貼りやすくするためのツールがたくさんあるから大丈夫。下の記事をよんでトライしよう。絶対幸せになれます。

 用意されたデカールを全部貼りました。ビーチチェアのストライプは大面積なのでちょっとむずかしいですが、ほとんどポルコで隠れるし、裏側なんか殆ど見えないから「見えるとこだけ全集中」の気持ちでやっつけましょう。しかしこうやって色味が入ると全体のプラスチックのツヤツヤした感じが気になるよね。ということで、ひと手間で質感をぐぐっと向上させましょう。トップコートです。

 GSIクレオスの「プレミアムトップコート つや消し」を全体にまんべんなく(しかもビチャビチャに濡れるまで)吹きます。吹いたらそのまま1時間くらい乾かしておきましょう。全体のツヤが消え、しっとりとしたマットな質感になります。つや消しの表面になることで、全体が明るく優しい色合いに変化することも見逃せません。プラモの見た目はつや消しにするだけで七難隠れるのです。

 ツヤが消えただけでもじゅうぶんかっこいいんだけど、興が乗ったので面相筆で気になるところだけちょいちょいと色を足しました。全部塗ろうとしたら筆が入らないところも出てきます。だから筆が入りそうなところだけでOK。ベタッと均一に、キレイに塗ろうとしても大変です。白いところがなんとなく白く、グリーンに見えてほしいところがなんとなくグリーンに見えるくらいまで、塗料をサッと乗せます。ムラがあってけっこう。宮崎駿のマンガだって、水彩画のボヤッとしたタッチがイイのだから。

 プラモをうまく作るためには段取りというものがあります。先にここを塗ってからここを貼って……と最初に考えて、ゴールに向かってひとつずつ積み上げていくのも楽しいものですが、「カタチを見たい」とか「ひとまず完成させたい」というときにはちょっとしんどい。だから、先に全部接着してカタチを見てから、好きなところだけ塗る……というのもアリなんですよ。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

関連記事