プラモデルを作っているのに、まるでレーシングカーに乗っているスピード感みたいなのを感じるなんて初めてだ。別に車のプラモデルを組み立てたわけでもない。タミヤのキャンパスフレンズセットIIのことだ。正直言うと、ヤマハ ビーノのプラモデルが欲しかっただけで、その他はオマケくらいの気持ちでこのプラモデルセットを買った。
だから、子供がセット内の人形を作りたいと言ったとき、いいよと軽く答えた。子供はまだ小さいので、道具の使い方を教えながら一緒に作ることになる。僕は、説明書からどの部品をカットするのか読み出して、子供がニッパーでカットする。カッターの使い方を教えて、パーツをきれいに整えてもらう。「よーし、次は接着だー!」ってところで、このプラモデルすごさを感じた。バシバシ組み上がっていくのだ。
一体あたり、だいたい15分くらいで組み上がる。しかも、その間に驚きと達成感が連続してくるのだ。部品同士がピッタリくっつくのはもちろんだけど、部品の形状や接着場所に驚かされる。
とくに、スカートの女の子。勝手に「胴体に腰から下を付けて、スカート被せるもの」だと思っていた。実際はスカートの内側に足を接着する分割になっていて、本来人間ならばつながっているであろう胴体と足の間は、空間になっている。「こう来たかーっ」と驚いている間に、組み上がってしまう。あまりのストレスのなさに、自分がプラモデルすごくうまい人になった気すらしてくる。自己肯定感が爆上がりだ。子供もノリノリで、次はこの子を作ろうと息巻いている。部品の分割も、ベーシックなのから驚かされるのまでバリエーションも豊かで、まるでポテトチップスを食べているように組み立ての手が止まらない。
ランナーの状態では、平面的な部品が組み合わせると立体になる。プラモデルとしたら当然な事かもしれないけれど、出来上がるのが人間だからか切り出した部品群が組み上がった時の満足感が大きい。そんなこんなで、一気に4人組み上げてしまった。短時間で、こんなに完成品が出来るのはすごい。これは子供にあげなきゃ良かった。なんならもう1セット買って来ようか。
キャンパスフレンズ、このプラモデルはみんなにも一度手に取ってもらいたい!