「私の机がミュージアム」。タミヤの博物館的おもてなしに唸る!

 
 タミヤの1/48戦車を作りたいと思い、自宅のストックから「タミヤ 1/48 ソビエト陸軍 重戦車 JS-2」を手に取り、組み立て開始。


 あっという間に組みあがります。しかもこの密度感。さすがタミヤ。

 戦車模型は汚して、脳内でアドレナリンを爆発させるのが最高に楽しいのですが、僕は組んだままの佇まいもそれに負けないくらい好きなんです。それはなぜか? その答えはフミテシさんが編集した(というか創った)、「ホビージャパンnext Autumn 2017 “英国特集2017”」にあるのです。

 そのホビージャパンnextの巻頭で、The TANK MUSEUMの迫力ある戦車の画像を見ることができます。そこに写っている戦車からは、一度塗装し直したような、レストアされたような、クリーンな佇まいが確認できる一方で、戦場の一線からは退いたものの、美しく展示され、キャプションを付けられ、ある意味この抑制がかかった状況が、かえって冷徹な兵器の恐ろしさを強調しているようにも感じることができます。

 じゃ、博物館に展示された状態を再現すれば、汚しがなくても(あわよくば無塗装状態でも)The TANK MUSEUMに展示されている迫力を感じるようになるのでは?という極めて浅い考えでやってみる。
やってみること大事、レッツトライです。

 まずは白バックのおしゃれな博物館イメージで一枚、来場者の目線で撮ってみる……が、これはこれで嫌いではない。子供が床に顔を押し付けてみたおもちゃのような見え方。むしろ好きすぎて以前Nippperに寄稿したことがあります。


 
 やっぱりフィギュアがいるね!


 プライザー1/50のフィギュアから、カジュアルにふらっと博物館に訪れつつも、その戦車のただならぬオーラを全身で感じているような男性フィギュアを選択。ネットでコーディネート例を見つつ簡単に塗装します。一方で、それだけでは博物館というには若干足りない気がしたので、展示物の周りに良くある「ここからは入っちゃダメよ」的なガイドポールも作ることにします。これも実はJS-2のキットの余ったパーツとランナーから作っています。思いついたら手元にあるものでパッと。これも大事。プライザーのフィギュアは何気ない日常を感じるものが多くていいなー。
 
 じゃこれらを改めて置いて見るとこんな感じ。


 おおおお、、出てきた出てきた博物館っぽさが……。戦車は大きいんだよ。当時とんでもない火力をこの機械から発していたんだよなぁ……。
 当初のこの話の構想ではここまでで、やってみて満足満足!いい週末だった〜〜グビー。で終わりだったのですが、ふとJS-2のパッケージに目をやったところが今回の記事のハイライト!!!
 
 JS-2のパッケージをモノの試しに今回のセットの後ろに置いてみると! どう? 博物館の説明パネルになってない! どう!? 博物館度マシマシではない?! これには美術館で働いていた妻も驚愕です。


 ちょっと書かれている文字は大きいものの、展示されている戦車のバリエーションや成り立ちを美しいデザインのパネルで解説しているように見えない? 見える、見える! 前々から、タミヤのデザインの緻密なコントロールっぷりには好感しかなかったわけですが、特にボックスからは全ての箱の面で「何かを伝えたい」意志を美しいレイアウトにのせてあふれさせています。そんな模型の情報やグラフィックデザインと博物館の相性が悪いわけがない。博物館には、本物(もしくはそれに極めて近い何か)を見せて、伝えたいことを伝え、好奇心を出し入れさせながら、来た人に豊かな時間を過ごしてもらう機能があると思う。タミヤは模型のパッケージに収めた全ての要素で、博物館と同じ価値を購入した人に提供したいんじゃないかな……そんなメーカー、他にないなーとふんわり思うところまで到達しました。
 
 じゃ、じゃ、これはどうなる?



 金沢21世紀美術館、特別企画、「キャンパスフレンズセットII」展のテイです!ちょっと横に回ると、カバンとか小物とかもパネルで説明されてて、民俗学的展示としても価値あり?ありでしょ? とか、この状況をさらに書こうと思えば書けそうですが、何とも言えない愛すべき絵面でご勘弁。と読者にぶん投げた状態でおしまい!あ、キャンパスフレンズセットは1/48でも欲しいです!

 博物館的楽しみが来場者を含め、タミヤで完結する世界を目指せ!

mat
mat

1969年生まれ。模型ライフを綴ったブログmat modeling service運営 。製作から撮影まで、模型誌には載っていない80を超える独自How toを配信中。ホビージャパン誌 第22回オラザク選手権大賞ホルダー。